>  > 【解禁】発売同時にドラマ化決定!小説「ムショぼけ」(小学館9月7日発売)ABCドラマにて10月3日(日)スタート!
◯ドラマ「ムショぼけ」ABCドラマにて10月3日スタート!

【解禁】発売同時にドラマ化決定!小説「ムショぼけ」(小学館9月7日発売)ABCドラマにて10月3日(日)スタート!

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◯ドラマ「ムショぼけ」ABCドラマにて10月3日スタート!


ずっと元ヤクザと言う肩書きが嫌で嫌で仕方なかった。だけど、一番最初にオレについた編集長が、「それで売り出さないとあなたに価値はない!」くらいの勢いで言ってこられ、内心、このバカだけは何を言ってるんだ、と思いつつも、当時はその編集長しか知り合いがおらず、そいつのなすがままにいいように使われ続けた。
結果、そいつのお陰で今がある...なんてことは、120パーセントなく、世に出るのが、ただただ3年は遅れることになっただけではないだろうか。

オチとしては、その後、その編集長は見事にクビになるのだが、今、振り返ってみても、あんなバカはそうはいないだろう...。

ただ、そいつのお陰で、受けなくても良い洗礼は受けさせられることになったので、考えようによっては、出版業界の厳しさという面において、勉強になった面もかろうじてあったのかもしれない。


ペンを武器に世に出てやろう、と思った瞬間から、思い描いていた未来があった。
それは自分の書いた物語の映像化である。その夢がこうして叶い、歩いてきた道を振り返ってみると、映画やドラマの仕事だけでなく、ハリウッドドラマの仕事なんかもどさくさに紛れやってきてしまっている。
それは、まるで他人事のように「すげえな〜」と感じたりもするのだが、反面、オレなんてまだまだだ、と言い続けているオレもいたりするのである。
結局、いつになっても、オレという人間に満足なんてないのではないだろうか。


それでも、「ムショぼけ」をドラマ化までさせ、小学館から出版させたことについてだけは、良くやった、と初めて自分自身に対して誇らしく思っている。
それも、撮影はオレの地元、尼崎でおこなったのだ。一度くらい褒めてやっても、バチはあたるまい。

こんなご時世だ。ドラマ化が決定してからも、コロナ禍の影響をモロに受けて、様々なことがあった。
その度に、オレは自ら交渉に乗り出して、実現に向けて汗を流し続けた。
そして、いざ尼崎でクランクインすると、メインキャストの人々の送迎で、自らハンドルを握ったのである。

とにかく根本的に、他の現場と同じことをしていては、到底、太刀打ちなんてできないと思っていたので、他ではない現場の空気作りを自ら演出させ続けたのだ。
それが必ずしも正解だとは言わない。だけど、誰に聞いてもらっても、あんな撮影現場は他ではない...と言ってもらえる自信だけはある。

オレはオレのままである。色んなことがあって、ある時に決めたことがあるのだ。それは、失うことを恐れずに取り繕わないで生きていく、ということだ。

人間、利害関係において、どうしてもおべんちゃらの一つでも並べた方が良いことが多い。それは個性を殺してもだ。だけど、オレはそれをやめることにしたのである。
よくよく考えてみたら、何もないところから、ここまで来ただけでも充分なのだ。それを更に欲までかいて、個性を殺したところで、得るものなんてあるのか。答えはオレ自身で出してやった。ないのだ。ただ、そのためには、オレ自身が人の何十倍も努力しなくてはならない。それも生半可の気持ちでは、世間には通用しない。要するに、頑張るだけ頑張って、言うべきことはキチンと口に出して言える人間になろう、ということなのである。
周りを見てみろ。ネットでグチグチとやっているだろう。それが当たり前のクソみたいな世の中になっていないか。それならばだ、オレは正々堂々と言いたいことを言ってやる。そこで損しても後悔しても、女々しさだけはないではないかと自分自身に言い聞かせたのだ。
お陰様で、ずいぶんと損もしています...でも、それでも、オレの人間性を知った上で、付き合いが続いている人々とは、申し訳ないが、えげつないほどの絆で結ばれている。

人生でだ。燃え尽きるということが一体、何度訪れるだろうか。オレは初めてだった。ドラマ「ムショぼけ」の撮影がオールアップしたとき、オレは完全に燃え尽きていた。 

オーディションの応募者の方々まで数えると、オレの書いた「ムショぼけ」に何らかの形で携わってくれた人々は、1000人ではきかないだろう。
そんな全ての人々のお陰で、20年間想い描いていた夢を叶えることができた。本当に感謝しかない。その感謝は、キャストにスタッフの人々が、磨き上げてくれている。

日本のドラマは常に進化し続けている、ということを、「ムショぼけ」で世の中に見せつけてやりたい。
こんな世の中だ。息を吸うだけでも、息苦しい。せめて、ドラマ世界だけでも、そんな世の中を吹き飛ばし、共に笑い、共に泣ければ本望である。

(文・沖田臥竜)