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緊急事態宣言延長

■菱のカーテンの向こう側 ー緊急事態の延長で様々な影響を及ぼすコロナ問題ー

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◯緊急事態宣言延長

5月4日、現在発令されている緊急事態宣言について、政府が更に今月31日まで延長することを決定した。
これによって、引き続き国民は外出自粛要請及び休業要請をかけられることになったのだ。

この延長については、当初より最低でも3ヶ月はかかると言われていた背景を鑑みれば、ある意味に置いて想定内であったと言えるかもしれない。
あくまでゴールデンウィーク明けに解除されるかもしれないというのは、希望的観測の側面が大いに含まれていたのだ。
それを踏まえた上で、本来であれば政府が緊急事態宣言を延長するにあたって、国民の補償面など
につき、具体的な対応案を同時に提示するべきところであったのではないだろうか。

先の緊急事態宣言でも問題視されていたのが、「出口の見えない政策」。つまりどのような段階で解除され、解除後はどのようになっていくのか。解除の号令と共に突如として、休校中の学校が再開され、企業が動き始め、飲食店が足並みを揃えて営業し出すのか、全くの方針も示されないままに、緊急事態宣言が発令され、実際、多くの国民が不安を募らせることになった。

結果として、不安に駆られた人間が強盗や盗みに入る事案が全国各地で多発し、日本全体の治安低下になりかねない不安定性を生じさせてしまっている。
そうした中で、治安の乱れに一定の抑止力の役目を果たしているのが、六代目山口組や神戸山口組のみならず、ヤクザ社会における自警団の存在だ。

「自警団というほど大層なことはしていない。ただ繁華街などの見回りの回数などを増やすようにはなった。もちろん抗争などのトラブルを起こしている場合ではない」(某組織幹部)

つまり現在、山口組は当局により抗争状態にあるとされながらも、一般社会同様に自粛している状態にあるのだ。それは、すなわち山口組分裂騒動の長期化を意味することにも繋がるのではないだろうか。

去年10月、山口組において多大な影響力を持つ六代目山口組髙山清司若頭らが出所し、一気に分裂問題が解決されるのではないかとさえ感じさせられるほどの出来事が、立て続けに起きた。そうした六代目山口組の勢いを止めたのが、当局による法の適応。特定抗争指定暴力団への指定であった。これによって水面下では両組織によるバッティングは表面化していないだけであったものの、抗争事件と見てとれる派手な衝突は起こっていない。更に水面下では何らかの政治的な交渉に入る可能性もあるのではないかと思われていた矢先に、コロナ問題が勃発。いよいよ先が読めなくなったのが、現状と言えるのではないだろうか。

「実際、もともとヤクザは身動きが取れないほど、法によって雁字がらめにされていた。新規のシノギなどかけれないほどだ。従来のシノギであったとしても、いつ検挙され遮断されるか分からないところまで追い詰められていた。それを思えば、現在は組織によっては事務所当番もなくなり、稼げない中でも、繁華街の警備などにあたったり出来、皮肉なもので、こうした国難になってこそ、どこかでヤクザの存在が必要と感じれる一面がある」(某組織組員)

今後、緊急事態宣言が長引けば長引くほど、ヤクザの持つ精神論。任俠の真髄がクローズアップされ、それは決して世の中に残されることはなくとも、ヤクザが改めて必要であることを再認識することにもなるかもしれない。

エリート街道をひた走り続ける著者の友人は、緊急事態宣言の発令後、著者に対してこのように話していた。

「もうヤクザの任侠道精神しかないですよ。国は綺麗事ばかりで、政策が全くできていない。ヤクザ独自の損得感情だけではない信念に頼らなければならないところまで、この国は来ていますよ」

社会からも疎外され、法によってヤクザは組員であることがまるで犯罪かのように扱われ、何かといえばコンプライアンスを理由に遮断され、ヤクザであり続けることに限界の域まで達していたさえ言える。それでも、どこまで追い詰められてもヤクザは存在し続けていた。

著者には、一般社会のしかもエリート街道をひた走る友人の言葉が忘れられない。