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新型ウイルス問題の陰で見せた任侠道

■菱のカーテンの向こう側 〜新型ウイルス問題の陰で見せた任侠道〜

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休校の要請から始まり、選抜高校野球の初めての中止。プロ野球の開催延期。そして今、オリンピックまでもが延期を囁かれ始めている。新型ウイルスは、日本を大混乱に陥れることになった。

経済だけではない。マスクの品切れに端を発した、デマによるトイレットペーパーやティシュの品切れ状態。現在、予想もしていなかった事態に突入してしまっている。

そうした中で、反社会的勢力と社会で位置付けられたヤクザが、各々で品薄になった物資支援の活動をしているのは、あまり知られていない。

「ある組織の最高幹部は、縄張り内の福祉施設にマスクを無料で提供しています。先方に迷惑をかけてはいけないと一切、公にはしていないと言います。一部では、髙山清司若頭(六代目山口組若頭)のつけているマスクが高級だと報じられていましたが、六代目山口組においても組織をあげてではなく個々が目立たないように、足らない物資を無料で配布しているという話しがあります。それは六代目山口組に限ってのことではなく、神戸山口組サイドでも、そうした活動が個々でおこなわれているようです」

ヤクザにはヤクザ独自のネットワークがあり、独自の入手ルートが存在する。過去の事例を振り返っても震災などが起きた際、ヤクザは必ず立ち上がって復興支援の活動をおこなってきた。
時にその行為が売名行為だと社会から痛烈なバッシングを受けようが、何かが起きればヤクザは必ず支援をおこない続けてきた。
そこに対しての評価を求めていないのだ。
世間からどれだけ忌み嫌われようとも、困ってる人がいれば、無償で手を差し伸べることのできる存在。仮に損をすることになっても人知れず、そういった活動を行うことのできる原動力が、ヤクザ組織には存在している。

ヤクザを必要悪とは言わない。これだけ社会から締め出され、人権さえも剥奪されようとしている中で、毒をもって毒を制するようなやり方は、実際必要とされていないだろう。
だが、暴力団排除条例により、徹底的にヤクザを締め付けても、決して暴対法の中に結社罪を適用しようとだけはしない。

それはこうした思いもよらぬ混乱期に、ヤクザの原動力。言うならば、ヤクザとしての真髄が、頼りになると考えられているからではないだろうか。

「任侠道といった難しいことは、我々には分からない。ただ世間の評価などは関係がない。近所で困っている人がいれば、手をさしのべるのは当たり前のこと。それについての評価を求めることもなければ、世間に知ってもらう必要性もない。目の前の人が喜んでくれれば、それで良いのではないか」(関係者)

そうした一方で、この混乱期に紛れて新型ウイルスに関連した特殊詐欺が多発し始めている。

「騒げば騒ぐだけ、それを逆手に取り金銭に変えようと目論む集団が出てくるのが実情です。そうした歪みから生まれる犯罪のことも、視野に入れておく必要があります。今後、補填される予定の補助金や休業補償などについても、不正がでてくる案件になるのではないでしょうか」(犯罪事情に詳しいジャーナリスト)

独自のネットワークを使い無償でマスクなどを提供する親分衆や幹部がいれば、それを買い占めて高値で転売したり、特殊詐欺の材料にしようとする人間も存在する。大切なことは、反社だから、一般人だから、ではなく混乱期にこそ、悪いことは悪い、良いことは良いと判別することではないだろうか。
今後この混乱は、更に混沌を迎えることになるだろう。
社会にも、そして裏社会にも様々な影響を与えることになるだろう。