>  > 『反社』の隣人 ースクープは眠るー⑩ー闇営業問題は続くー 文・沖田 臥竜
ー「闇営業」問題は続く ー

『反社』の隣人 ースクープは眠るー⑩ー闇営業問題は続くー 文・沖田 臥竜

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それは偶然に過ぎなかった。ゴールデンウィークが明け、一本の動画が私の元に送られてきた。

「客観的に観て、この動画をどう思いますか?」

それはたまたま発掘されてきた動画であった。


場所は渋谷区にあるセルリアンタワー東急。日付を確認すれば、2014年12月27日。ステージの上で、熱唱するのは、雨上がり決死隊の宮迫博之氏。
それは、15年6月に過去最大の摘発を受けた詐欺グループが主催する忘年会とO氏の婚約発表を兼ねたパーティー時の動画であった。

月日が経ち過ぎていること、画質の悪さ。どれをとっても内心、話しにならないと感じずにはいられなかった。
それが、現在一連の「闇営業」で揺れている騒動のスタートとなる。
そこから、事態が加速していくまでには、まだしばらく時間が要することになった。
実際、私には週刊誌の企画すら通らないとさえ思っていたし、周囲も少なからずそう思っていたはずだ。だからこそ、その動画はこれまで明るみに出ることなく、眠り続けていたのだ。

ただ唯一、話題になるかかりがあるとすれば、人脈の広さで知られるカラテカ入江氏の評判であった。入江氏の人脈がアンダーグラウンドに近過ぎると、以前より噂になっていた。
動画を観る限り、歌を熱唱する宮迫氏の横で、進行役でも務めるかのように、入江氏がマイクを持って立っている。確認すれば、やはり仲介の斡旋は入江氏であった。既にその時、証言者は存在していたのだが、それでも問題として取り上げるには少々、無理がある気がしてならなかったのだ。

しばらくの停滞があり、どこかで闇営業のことも忘れかけている頃、写真週刊誌「FRIDAY」がやると連絡があり、私にもある依頼があった。
そこに辿り着いたのは、ある人物の執念の賜物であった。

何週間かずれ込んだ後、遂に今週に報じるとなった際、誰しもがここまで大きな騒動に発展するとは思っていなかった。
だが、そこに変化が生じるのは、宮迫氏らが所属するよしもと興業の対応であった。
どうもこの問題を深刻に受け止めている、と言うのである。
そこで、想像できたのは、カラテカ 入江氏の解雇。ここまではやるのではないかと、山里さんと蒼井優さんの電撃結婚を観ながら、誰しもが感じ口に出していた。そして、それが現実のものとなり、一気に加熱していくのである。

私の率直な感想として言えば、現在、話題となっているギャラについてであるが、これについてはどこまでいっても平行線のままではないかと思う。仮に貰っていても、貰っていなくても、当事者が渡した、いや貰っていないを繰り返すだけで、どちらも証明することが出来ない。そうなれば、状況的証拠からの見解になるのだが、ボランティアで有名芸能人が歌まで唄い、花束を渡し、自慢の芸を披露するかというところに辿り着く。
現在が、ちょうどここだろう。
だが、繰り返しとなるが、それもあくまで推測の域を越えることが出来ない。

問題はそこではない。ギャラについては、有耶無耶のまま封印されるだろうが、視点を変えてみた場合、カラテカ 入江氏の解雇だけでは済まない可能性の材料があるにはある。

それが公になった時、果たし世論の目をそこに誘導させることが出来るか、どうかではないだろうか。
同時にそれを本当にやらなければならない必要性があるどうかだろう。

確かに、リップサービスにしては過ぎているかもしれない材料が残されているが、それもあくまで結果論。結果論ありきだからこそ、世論も沸騰しているだけで、主催者側もゲストとして招かれ側も、半年後に摘発を受けて約40もの逮捕者を出すことになると、参加者の誰一人も考えていないのだ。
それが分かっていれば、誰も行かないだろうし、特殊詐欺グループ側もパーティーを開催している場合ではない。

また宮迫氏らと引退にまで追い込まれた島田紳助氏とは、大きな違いがある。
島田紳助氏は、本人自体がヤクザと付き合いがあることを認め得ざるおえない状況となり、引退することになった。
しかし宮迫氏らの場合は違う。あくまで直接的に付き合いがあって、バッシングされているわけではない。
その差は、限りなく大きい。

ただ今後どのような展開となるせよ、今回の闇営業が発端で、今後、類似したケースが出てくる可能性が非常に高くなったのではないだろうか。


文・沖田 臥竜