2009年、島根県立大学(島根県浜田市)総合政策学部1年だった平岡都さん(当時19)が行方不明となり、広島県の山中で切断された遺体となって見つかった事件で、今月20日、島根・広島両県警合同捜査本部は、殺人と死体遺棄・損壊容疑で、事件直後に交通事故死した島根県益田市の会社員、矢野富栄容疑者(当時33)を容疑者死亡のまま書類送検した。
平岡さんは09年10月26日、授業に出席した後で15時頃女子寮に戻った。その後寮から約1.5km離れた同市にあるショッピングセンター「イズミゆめタウン浜田」3Fのアイスクリームショップ・サーティーワンで、17時から21時までアルバイト。21時15分に同センターの防犯カメラに映っているのを最後に、行方が分からなくなり、同年11月6日に広島県北広島町にある臥竜山の山中で遺体が見つかった。
平岡さんは同年5月からサーティーワンで週3回ほど勤務していたが、遅刻・欠勤もなく、真面目に働いていたという。
しかし職場から寮までの帰り道に不安を感じていたようで、いつも一緒に帰っていた友人がアルバイトを辞めたのを機に10月28日で辞めることになっており、翌29日からJR浜田駅前の居酒屋で働く予定で、そちらの店には「親の負担を軽くしたい」と話していたという。
当時、アルバイト先のサーティーワンには同年9月頃からたびたび無言電話がかかってきていたことも確認されており、多い時で1日数回。無言電話は、平岡さんの行方がわからなくなった10月26日以降も続いていた。