女子刑務所にお勤めになられていた女性刑務官OGの皆様に集まっていただき、女子刑務所のあんなお話やこんなお話をお聞きする座談会第2回。いずれも5年以内で刑務官を退職され、現在は別のお仕事をされているユカリさん(20代後半)、リョウさん(30代前半)、ナナコさん(30代後半)の3名です。
お仕事は懲役と同じ分刻みのスケジュール

法務省ホームページより
──刑務官さんのだいたいの一日はどうなっているんですか?
ナナコ 24時間の交代制勤務なので、かなりハードです。収容者と同じで分刻みですね。朝と夕刻の収容者の点呼と点検、刑務作業や運動・入浴の監督というか監視、消灯就寝後の巡回が主な業務ですが、そのほかに願箋の受理や服薬の監視もあります。物品の購入でも差し入れでもすべて願箋に記入するので、それを処理するだけでも大変ですね。
リョウ そうですね。薬もため込んで悪用する懲役がいるので、1回分ずつ渡して、飲んだところまで確認しないと危険なんです。
ユカリ ほんと油断もスキもありませんよ。さすがに最近はないようですが、ケンカをするふりをしてみんなで大声を出し、扉を開けた刑務官を閉じ込めた事件も過去にはありました。なので、大きな声が聞こえても、非常ベルを押して警備員が来るまで待ちます。1人の時は絶対に開けません。
リョウ 報道されないだけで、実は細かいトラブルは多いです。あと、自殺もけっこうありますよ。15年にも栃木でありました。