「一つの妖怪がヨーロッパにあらわれている、――共産主義の妖怪が」
これはカール・マルクス著『共産党宣言』のあまりにも有名な書き出しだが、当時の激しい貧富の差や、資本家・経営者・ブルジョアジーによるあまりにもエグい労働者階級への搾取という時代背景が、この前文を生み出した。そこに共産主義という妖怪が現れ、その得体の知れなさに超富裕層達がビビってるというものだ。
そして今日本の風俗界に妖怪が現れた。JKビジネスという名の妖怪である。
ここではJKビジネスが風俗かどうかという議論は置いておいて、18歳未満、及び高校生が働くことが違法でタブーとなっている日本の風俗界に於いて、グレーゾーンを狙った新商法がJKビジネスとだけ説明しておこう。
JKビジネスと言っても色々あり、お茶を飲むだけのメイド喫茶系、体のコリをマッサージで取ってもらうリフレ系、外出して飯を食うだけというお散歩系など様々。十把一絡げに括るのが難しい。
ここまで読むとJKビジネスそれ自体風俗とは言えないが、「裏オプション」と言って、お店関係なく個人的にチップを払えばフェラや本番などをさせてくれるというまことしやかな噂はご存知だと思う。そして実際に「裏オプション」が行われて、お店は無数に今まで摘発されてきている。
これはけしからんではないか。未成年は守らなければならない。
現場はどうなっているのか。JKビジネス未体験の筆者は実際にお店に足を運ぶことにした。取材ではない。自腹で行ってきたとはいえ、あくまで体験取材であり、未成年の現状を知る調査の一環である。私の股間が膨らんでいるじゃないかって? いやいや、それは目の錯覚だろう。
まず業種を選ぶべく、JKビジネスナビゲーションサイト「もえナビ」と、有名な無料ブログサービス「アメーバ」を立ち上げる。
私がパソコンでお店を選んだ場所は、都内のインターネットカフェだ。「もえナビ」で業種と今日出勤の女の子をチェックし、お店の具体的な情報をアメーバのお店公式ブログで照会してチェックする。