>  > 歌舞伎町 〝阿弥陀如来〟藤井学が明かす闇金の世界 「極端なことを言えば生まれて来たことを後悔させるくらい追い込む」
阿弥陀如来インタビュー

歌舞伎町 〝阿弥陀如来〟藤井学が明かす闇金の世界 「極端なことを言えば生まれて来たことを後悔させるくらい追い込む」

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取り立てに行く人間には情なんか一切捨てろと


──顧客名簿を当然手に入れたと思いますが、その当時の債務者、借りそうな人間のリストは1人いくら位で出回っていたのか?

「その当時、16〜7年前くらいの話ですが、まだ名簿図書館とか、色々なモノを買った人間のリストとかあるじゃないですか。それこそ大手のサラ金から漏洩というか、出した奴もいるし、二流三流の金融、色々と当時あったじゃないですか、あそこから漏洩したのもあれば、そこから逆に闇金融に名簿が出回って、それを資料屋さんがアンダーグラウンドでいっぱい刷ってましたね。
 まだ金を借りて歴の浅い人間は当然高い、高額商品を買ってキチンと返済した人のリストも当然高い、1人数百円の名簿もあれば、何十人も刷ってあって、1人にすれば数円と言う単価のリストもある。おかしいですよね、そんな感じで人間の値段が決まって行くのは

──一番おいしい客はどんな感じの人だったのか?

簡単に言えば借金で首が回らない人間ですよ、それとか俺ら闇金から何件も借りている人間、それをうちで一本化してあげますよ、とか言って貸しちゃう。その他DMを送ったりする。そのDMで電話して来た人間を待つ。
 それで電話来たら審査します、と。でも、審査と言っても、相手がブラックリストだと分かっているから、審査なんかしないですよ、こっちは闇金ですから(笑)
 電話を保留にして数分相手を待たせるだけです。それで、じゃあ今回の借金はまとめてうちは一括完済で、と話をまとめる。それで何回か返済させて信用をつけさせます。
 苦しい利息の中で、また返済日の2日位前に営業をかけて、もうこいつ払えないだろうな、と思ったら利息分だけ貸し出す。当然仲間内でリストの交換をしているから、その人間がどの位借りているか、どの様な返済しているかは全て分かる。何処が今回は追い込みを掛けるか、誰が潰すかをキチンと揃えておきます。

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「そりゃそうでしょ?
 餌を撒いたらその網は引き上げなくてはいけないんですから。ただで餌をばら撒いている訳じゃ無いんです。
 取り立てに行く人間には情なんか一切捨てろと。だって、「いいか、会社の金は自分のフトコロだと思え」と。貸した金が返って来なければ自分らが目減りしていく、俺たちは利息で飯食ってるんだからよ、と。情は必要だよ、ただね、債務者の立場になってみろと。10軒、20軒借りていて、一番うるさい所に人間の心理としては払っちゃうんだよ、と。だから、胸が痛いかもしれないけれど、それが仕事だ、と

──たとえば、藤井さんが1万円欲しい、たとえば誰かが1万貸しますよ、と。そうすると良心的な考えでトイチが発生するじゃないですか。1万円借りたとしても金利が抜かれて手元に来るのが9千円、そして返済が10日後には1万1千円。それが返せない、となるとその1万1千円を貸す人間というのは、藤井さんの仲間ですよね?

「もちろん、同じグループです」

──で、どんどんとぐるぐると回って行くわけですよね。

「そういうことです。それで、自分の中で、たとえば1社2社じゃないですよ、グループ何社かが同じ名簿を持っている中で、最後はうちの資料を1枚300円とか、500円とかでよそに売っちゃう訳ですよ、短期業者に。返済が遅れているか遅れてないかも一切知らされずに。
 客筋なんか、それこそ校長先生から中学の先生、なんであんた分からないの、教育者だよねとか。それから自衛官、刑務官の奥さんとか全国の人間。
 それで俺らが最終的にたどり着いたのは北海道には貸さない、仕事しないから。沖縄の人も仕事をしない。愛知は、警察がものすごく闇金に力を入れている、ダメな地域はすぐに情報が入って来る。そんな感じだったですね。

 また、時代も甘かったですね、求人広告で人を集められた時代だったから、沢山ありすぎて、どことどこがグループになっているのか、というのは、警察も追えるような状態じゃない、しかも民事。お金の貸し借りになんで刑事が入るの、という世界だったわけじゃないですか」

闇金が全盛期だった頃の話はまだ警察が民事不介入を呪文に様に唱えていた時代でもあり中々摘発は難しかった時代でもあった。
それらの時代の変化は次回以降にお伝えする。