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北海道警の「違法おとり捜査」が裁判所に弾劾された日

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裁判も「結果オーライ」


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"稲葉事件"をモデルにした映画も大ヒット 『日本で一番悪い奴ら』公式サイト(リンク


──稲葉さんは収監中から泳がせ捜査の失敗やおとり捜査などについて声を上げてこられました。

稲葉 もちろん自分も悪いんだけど、組織のムチャクチャなところはきちんと話しておかなくてはと思ったんです。出所してから本を書いたり、証言をしたりして、「本当のことを喋るのが一番ラクなんだ」と気づきました。

──一般的には再審請求が認められることはほとんどなく、開始が決まっても開始までにも時間がかかることが多いです。

稲葉 そういうシステムの見直しも絶対必要だよね。今回の件は早い方だっていうから、「結果オーライ」ってことで。まだ結果(=判決)は出てないけど、いい方向に行くと思う。


警察の不祥事がなくなる日は来ない?


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『恥さらし 北海道警 悪徳刑事の告白』著/稲葉圭昭 刊/講談社(Amazonリンク


──それにしても警察の不祥事はなくなりませんね。道警でいうと、9月に女性警官の仮眠室をのぞいた帯広署管内の巡査(34)の問題を報道したNHKがしばらく道警から出禁になっています。

稲葉 ホントくだらないよね。のぞき問題は「報道発表の対象外」って何なの(笑) 「警察が『発表』した情報しか報道しちゃダメ」っておかしな話だよね。メディアと警察の関係も、もっと追及されていいと思う。良心的なメディアもなくはないんだから、がんばってほしい。

 いずれにしろ今は「警察から身を守ってもらう時代」から「警察から身を守る時代」になってきてるんじゃないかなと思うね。

──ありがとうございました。


 多くの識者が冤罪を指摘している恵庭事件(※)を捜査したNも、アンドレイさんを不当に逮捕した銃器対策課のメンバーだったそうです。なので、今後は恵庭事件の再審請求にも影響があるかもしれません。今後も大注目です。 


※恵庭事件 2000年3月、北海道恵庭市内で千歳市に勤務する女性従業員(当時24歳)の焼死体が見つかり、同年5月に女性従業員の同僚Oさんが逮捕された事件。恋愛のもつれによる犯行とされて懲役16年の刑が確定しているが、Oさんは一貫して無実を主張、再審請求を続けている。




(取材・文=吉原美姫)




吉原美姫
よしわらみき/『実話ナックルズ』や今はなき『実話時報』などで日本社会の裏事情を取材。「いわゆるフツーの媒体で書けないことを書いていきます」