海外の大麻自由化と、鎖国する日本の関係性
ここ1〜2年のアメリカ合衆国における大麻自由化の流れは凄いものがあった。
太平洋のはるかこちら日本から眺めていてもそれは十分に感じたし、アメリカ合衆国が繊維や医薬品を中心とする大麻産業に本格的に取り組み始めたことがとてもクリアに見えてきていた。
さらにクリントン元大統領以上に、バラク・オバマ大統領は大麻に対して理解があったと言われており、ジャマイカ訪問時の強行スケジュールの中で、オバマ大統領がキングストンのボブ・マーリー記念館に立ち寄ったのは、一風変わったニュースとしてお茶の間に届けられた。
そんなオバマ大統領の任期も2017年1月までと迫っており、時間がなかったオバマ氏の主導で、全米の大麻が急ピッチに自由化していった。それが俯瞰で眺めたここ数年のアメリカでの大麻自由化の流れである。
オバマが大麻合法化を急いだ理由は何か。大麻喫煙愛好家達を助けたかったのか。それともがんなどで苦しむ患者を一刻も早く救いたかったからだったのか。
答えはおそらくどちらでもない。そもそもオバマ大統領が全米の大麻喫煙者のためにより良い法環境を作る筋合いはまったくないし、医療大麻に関しては20年程前からアメリカでは導入されている。
アメリカ経済は現在も、リーマンショック前後から日本以上に冷え込んでおり、破産したギリシャよりもひどいという話はよく伝わってくる。しかしここに来て、イタチの最後っ屁ではないが、苦し紛れに出した最後のカードが、大麻を合法化することでヘンプ繊維や医薬品や喫煙用の嗜好品(観光)として産業を起こして、アメリカ経済を立て直す事にしたのである。
【マリファナ合法化・アメリカで関連ビジネスが急成長している(インフォグラフィック)】(ハフィントンポストWEBリンク)
「合法的なマリファナ(大麻)関連のビジネスは、アメリカで最も急速に成長しつつある産業だ」というレポートが、カリフォルニア州オークランドに本拠を置き、マリファナ産業への投資と調査を行っている「The ArcView Group」の研究者によって発表された。
日本はそれに付き合ってよき輸入国にならなければならない。日本はアメリカの属国として敗戦以来首輪を繋がれてきた歴史があるからだ。少なくとも今まではそうだった。