>  > 「竹中正久の所作、中野太郎の生き様」元山口組系組長 竹垣悟インタビュー③
日本の裏社会に切り込むスペシャルインタビュー

「竹中正久の所作、中野太郎の生き様」元山口組系組長 竹垣悟インタビュー③

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井の中の蛙になるな


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銃撃された玄関 五仁會ホームページより


竹垣 結局、中におって中の景色見ろ、いうても見れんもんですわ。一歩外へ出て、私みたいに堅気になった時に初めて、『ああ、つまらん世界におったんやな』とわかる。外へ出てヤクザ社会の中を見てこそ、『こんな景色の悪いとこにおったらアカン』と気づけるんです。本物のヤクザなら侠客になれ、暴力団ではアカン。侠客になりきれへん弱いやつは、堅気になって仕事せないかん。いつまでもダラダラ流されとったんではしょうがないです。

──それでも多くの人が、竹垣さんのような強い気持ちが持てなくて、なかなか足を洗えないのが現状です。

竹垣 というのはね、やはり暴力団という組織の組員と認定されたら、友達はおろか親兄弟、親戚一同までが交際者とか関係者とか見なされて、やっぱり生きていく道が狭まるんですよ。自分ひとりだけじゃなしに、身近な人までもがいらん差別を受けるんやからね。口座は作れない、家は借りられない、車は買えない、何もかもできないんやからね。子どもなんかどうするんですか。

──学費の引き落としすらできないと。

竹垣 そうしたら最大の被害者は子どもになります。子どもがいじめに遭うということは、私はいちばんあってはいかんことやと思ってます。私とこも10歳の子どもがいてますし、近所の子らでも、私、毎朝旗振りしてましたでしょう? 今は毎日してないんですが、子どもの見守り活動。そうすると自然にわかるんです。ああ、この子、いじめ受けとるなと。

──毎日会ってると顔の変化がわかるんですね。今、止めているというのはやはり例の事件が?

竹垣 ええ。さっき言うたように去年の8月13日、うちの玄関に銃弾が撃ち込まれて、地元の父兄は言わんけど、越境入学でよその土地から来とる人なんかの親の中には『あのおっちゃんのそばにおったら弾が当るで』というのもあって、そういう話は聞かんとこう思っても耳に入って来るんですわ。それで少しの間止めとこうかと。それでもありがたいのは、学校の方からは依頼があるんですわ。下校時刻変更のお知らせとかもわざわざしてくれはるしね。そやから、こないだなんかは卒業式にも出席さしてもらいました。

──偏見もあるけれど、見てる人はちゃんと見てくれているということなんですね。

竹垣 長年コツコツと活動してきたからね。卒業証書の授与式で一言喋らせてもらって、入学式にもぜひ来てくれと言ってもらいました。