有象無象おこる閉店後の更衣室
あるキャバ嬢は、営業時間中に、たまたま自分の客にヘルプについた別のキャバ嬢が自分の客になれなれしくしたので、就業時間後に、更衣室でこのキャバ嬢にヤキを入れた。
更衣室内でのキャバ嬢同士の暴力沙汰は日常茶飯事なのである。みんな、酒に酔って、更衣室に戻ってくる。そこで、気に入らないキャバ嬢同士がぶつかって、一気に、決闘となることも多い。更衣室は、店内のウェイティングシートよりも、キャバ嬢たちにとって自由過ぎる空間である。ボーイや男子従業員たちの目を気にすることもない。まさにやりたい放題の空間なのである。
そんな更衣室の目玉的物語は、やはり「客の愚痴大会」。
店内では勿論、客の愚痴を言うことはできない。店の外の別の飲食店なんかで客の愚痴を言うほどつまらないものはない。そうなると、今夜の愚痴は今夜ここで清算するとばかりに、営業時間後の更衣室では客の愚痴大会が盛大に催される。
「あのデブ、キツかったわ〜」
「おさわりしか頭にないからマジむかつく!」
「くそ変態野郎っ!」
と営業後の更衣室では壮絶な日本語が飛び交っているのだ。