>  > 【緊急提言】海水浴とタトゥー(刺青)〈前篇〉〜タトゥーへの根本的な誤解〜

【緊急提言】海水浴とタトゥー(刺青)〈前篇〉〜タトゥーへの根本的な誤解〜

この記事のキーワード:
  • このエントリーをはてなブックマークに追加


1「欧米ではタトゥーは当たり前、日本は遅れてる」

「欧米ではタトゥーは当たり前のものとして認められ、広く普及している。いまだにタトゥーを差別している日本は遅れてる」
 これは特にアメリカンタトゥーを支持する若者の間でよく叫ばれる意見だが、しかし、ズバリ現実は違う。
 欧米でも都市生活者でタトゥーを入れているのは、基本的に低所得の労働者階級であり、中産階級以上の者が入れていることは極めて少ない。

woman-1210061_1280.jpg

「いや、欧米ではタトゥーを入れた警察官がいるほどにタトゥーは認められ、普及している」
 そう言う人もいるだろう。
 しかし、欧米各国の警察組織では今、「公務中はタトゥーを隠すように」とか、「これから入れるのであれば、少なくとも見える部分には入れないように」とかという指示が出されるところが増えている。
 これはひとえに「タトゥーを入れていると警察の信用を損なわれる」ため。

 警察組織だけではない。粗暴の極みで名を轟かせる"戦場の狂犬"ことアメリカ海兵隊でさえも、2016年6月11日からタトゥーに関する制約・禁止条項が出された。
 これは、新規で墨を入れるのであれば、制服を着用した際にタトゥーが見えないよう、入れる箇所や大きさ、個数などに大幅な制限を加えられたもの。
 かのアメリカ海兵隊でさえも、タトゥーをよしとはしていないのである。

 では、ここ最近になって警察や軍隊で、こうした制約が加えられるようになったのはなぜか?
 それは、欧米各国でも近年のタトゥーブームが「歴史ある伝統」ではないからこそ。
 ここ10数年の間に急速に巻き起こった「ブーム」であり、それゆえにタトゥーによるトラブルが欧米でも社会問題となっているのだ。

「欧米ではタトゥーは文化として一般社会に認められている」──これは日本国内の一部のタトゥー愛好者による希望的観測に過ぎないのである。