いろんなことがオートメーション化する近未来
「もう俺、その時には死んでるからいいや」と思わず聞いてほしい。全世界で加速傾向にある作業ロボットの普及。生産工場などでの作業ロボットによるオートメーション化などを例にあげれば分かりやすい。近年では、サービス業の分野での自動案内ロボットなどもそうである。
「ロボットが人間の仕事を助けてくれている」といったわけでいろいろと便利になってはきているわけだが、別の視点から言えば、「ロボットに人間の仕事が奪われている」ともいえる。
英国の有識者たちの間では、今後10年間で、作業ロボットの普及により、さまざまな職場から人間の作業員が不必要となって、約1500万人の失業者が発生するだろうとの予測をたてている。イスラエルでは、全世界で数十億人もの失業者が生まれてしまうと懸念している。
ここまで人間が仕事を奪われるのは、今後10年以内に、現在の作業ロボットを上回る人工知能を持ったロボットが開発生産されると予測しているからである。
人口知能を有したロボットなら、現在の作業ロボットよりも高度な作業が可能となる。
生産系の工場はもちろん、人工知能を持ったロボットが進出すると思われる分野は、まず、看護師の分野である。
シンガポールでは既に医療用ロボットベッドなるハイテクベッドが導入され看護師不足がまかなわれている。ロボット機能によって自走できるこのベッドは、これまでのように看護師2、3人で押して移動させる必要もなく、監視役の看護師が1人同行するだけで移動が可能となっている。
他にも、入院患者の投薬時も遠隔操作で可能な時もあり、見回りの人数も大幅に削減されている。ナースステーションからモニターを通して患者とやり取りができてしまうのである。最初からいきなり人数を減らすことはできなくても、まずは看護師の稼働時間を減らすことができる。それがやがて高度化することで、人間いらずの環境を作り出せるのである。