大阪府警の現職と元職の警察官2人を含む4人が逮捕された集団強姦(ごうかん)事件で、大阪地検は、府警箕面署刑事課のU元巡査部長(36)を処分保留で釈放することが捜査関係者への取材でわかりました。分かった。U容疑者らと被害女性の供述に一致しない点があるということです。大阪地検は事件を計画したとされた元巡査長の男性(32)を既に釈放しており、この2人を含む4人について不起訴処分にする方向で検討しています。
痴漢、盗撮、セクハラ、不倫、ストーカー、何でもアリ
「超ハード調教輪姦企画」──AVのタイトルじゃありませんよ。インターネットのアダルトサイトでガチの輪姦を呼びかけた元警官と参加した府警箕面署・U元巡査部長の犯罪のお話であります。元警官と元巡査部長は同期だったそうで、いろんな意味で兄弟分なんですね。
この「企画」という名の犯罪で実際に女性が7時間にわたって集団強姦されているのに、なんと処分保留で釈放です。ヨシワラは死刑廃止論者ですが、これは死刑でもいいと思います。被害者さんが本当に本当にお気の毒です。連日、何がしかの警察不祥事が報道されていて、ちょっとやそっとではもう驚きもしませんが、これは久々に怒り心頭でしたわ。
これは9月の話ですが、週刊ポスト11月6日号によりますと、最近も警察はまだまだエロ不祥事が多いんですね。
ちょっと前までは、警察庁公式サイトの懲戒処分者統計も対象者の年齢や階層などけっこう詳しく出していたのですが、年々シンプルになってきてます。もちろん隠したいからですよね。
そこで、ポストさんは2014年4月から今年6月までの懲戒処分者244人の事例について「処分説明書」などの文書を入手、発表されました。それによると、やはり「性の乱れ」が目立ったそうです。
痴漢、盗撮、セクハラ、不倫、ストーカーともう何でもありですね。だいたい集団強姦してお咎めナシなんですから、痴漢なんかかわいいものなんでしょう。

稲葉圭昭さん
「(エロ不祥事は)昔からあったけど、たしかに最近は増えてるよね」
そう分析するのは、道警の元警部で『警察と暴力団 癒着の構造』(双葉社刊)や『恥さらし 北海道警 悪徳刑事の告白』(講談社刊、近々文庫化だそうです)などの著書のある稲葉圭昭さん。
「盗撮は明らかにスマホの普及が原因だね。カンタンにできちゃうから。俺の上司にもストーカーがいて、内部では大問題になってたけど、メディアには出なかった。今はさっさと公表して処分しちゃうから」
上司がストーカーって(苦笑) ヤな話ですね。
「報道はされなくても、内輪ではすぐに広まるから、みんな知ってたよ。そんな上司だと、下にも示しがつかない。いくら部下に厳しくしたところで、心の中では『てめーに言われたくない』って思っちゃう。不祥事がなくならないのは、その連鎖なんだろうね。まあ俺も他人のことは言えないんだけど(笑)」
なるほど、上を見ても学ぼうと思えない。プロ意識を育てる土壌がないということですかね。
プロ意識がないといえば、9月に6人殺害したペルー人の事件が思い出されますね。身柄を確保していたのに逃げられた上での犯行ですからね。なんでそうなっちゃうんでしょうかね。

『恥さらし 北海道警 悪徳刑事の告白』講談社刊
「飲み会に行くのに届け出るとか、生活をヘンに厳しくすると、よくなるものもよくならない。希望を持った新人が幻滅するのはまだまだ続くと思う」と分析。
このままでは「個人の権利と自由を保護し、公共の安全と秩序を維持」(警察法第一条)なんかできるわけないですね。迅速な浄化を望みたいものです。
(取材/文 吉原美姫)
※サムネイル画像はwikipedia「箕面警察署」より引用(リンク)