>  >  > 何が真実なのか?誰を信じればいいのか?ゴーストライター騒動の佐村河内守に密着した衝撃ドキュメンタリー『FAKE』
蛸山めがねの「わるいひとstyle」第26回『FAKE』

何が真実なのか?誰を信じればいいのか?ゴーストライター騒動の佐村河内守に密着した衝撃ドキュメンタリー『FAKE』

この記事のキーワード:
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

映画を観た日がちょうどモハメド・アリが亡くなった日でもあり、アリ在りし日の映像もテレビで見る機会があったのですが、アリ全盛期の汗に濡れ輝く筋肉や挑発的なまなざし、軽やかなステップなど、ボクシングに興味がない人も魅了する"見た目の説得力"というものを、私は佐村河内氏にも感じるのです。

そんな、作曲してようがしていまいが「なんか表現者の佇まい」(しかも苦悩する)そのものが具現化したような佐村河内氏を丹念に捉えていく森達也監督のカメラ。

そしてさらに私的にグッときたのは、表現者ではない時のオフショット。

オレンジのジャケットにスポーティーな黒のハーフパンツといったオフタイムの私服や、成長中の男児みたいに豆乳を一気飲みする姿、飼い猫を撫でる姿。

また可愛いケーキを愛で、そのケーキを「達也さん、どうぞ。」(同性を下の名前で呼ぶ)と森監督に差し出す姿など、森監督の目を通して見る佐村河内氏は愛嬌にあふれている印象を受け、この映画を観た人は佐村河内氏を嫌いにはなれないのではないでしょうか。

そしてこの"見た目の説得力"があるゆえに、ゴーストライター騒動も大きくなったのかなあと思ったりしました。

ここで衝撃のラスト12分については、私もぜひ映画を観て欲しいので伏せますが、確実なことは、観た後ケーキを食べたくなります!

   

蛸山めがね
マンガ家、イラストレーター 白夜書房『懸賞なび』に「懸賞ほう・れん・そう」と「懸賞あるある」連載中。
https://note.mu/octopoda8