雇われた並び屋さんは班ごとに整列
うねうねと動く行列の中に、首から赤色の札をぶら下げた男女がいた。かなりの人数が通り過ぎると、今度は緑色の札をぶら下げた男女が...。
はは~、あれは"並び屋"さんで、班ごとに集合場所が違うんだな?
オレンジ色の札をぶら下げた男女が数十人通り過ぎてから、俺は人数を数えてみた。なんと130人くらい! うわぉ、1班200人なのか?
あとで傍聴マニア氏から、「1~200」というプラカードを持ってる人がいたと聞いた。「800番まで見たよ」と笑うマニア氏もいた。
その一団は日比谷図書館の近くに集合していたそうな。広い日比谷公園のあちこちで、いろんな大規模グループが集合してたんだろう。
テレビのエキストラを集めたりする業者の"並び屋"募集、そういうのに応じた人からも話を聞くことができた。その業者は500人を集めたという。
アルバイト料はいくらか、尋ねてみた。
「1000円です。抽選に当たったら1万円出るんですよ。僕は外れましたけどね」(某並び屋さん)
今回の倍率は約188倍。倍率どおりなら、500人雇えば傍聴券を2枚ゲットできる。うまくすれば3枚。
かかる費用をざっと概算してみる。
1000円×500人+2万円か3万円=52万円か53万円
俺は以前、NHKだったかな、100人に対し1人2000円を配ってるのを見たことがある。当たり外れに関係なく2000円だったらしい。
500人だとこうなる。
2000円×500人=100万円
1人1000円で当たったら1万円、そっちが断然、経費削減になる! 世知辛い世の中だなぁ。
いやいや、局から直(ちょく)で請けると2000円、間に業者を挟むと1000円、そういうことかも。
ちなみに俺は昔、何の裁判だったかもう忘れたが、ある週刊誌に頼まれて並んだことがある。外れたけど4000円もらった。
なぜ"並び屋"さんが大量動員されるのか。