身勝手すぎる犯行の全貌
H.T受刑者と殺されたOLのT.Rさんは面識がなく、H.T受刑者は性奴隷がほしいという願望だけでT.Rさんを監禁した。18日の午後7時半頃に勤務先から帰宅したT.Rさんが916号室の鍵を開けてブーツを脱いでいるところに押し入り、激しく殴って抵抗の気力を失わせると、キッチンから包丁を持ち出して脅しながら918号室まで歩かせたのである。
目隠しをされ手足を縛られたT.RさんはなすすべもなくH.T受刑者が敷いたベッドマットの上に寝かされた。このときT.Rさんが殴られた傷から出血していることに気づいたH.T受刑者は、916号室に戻ってタオルで血痕を拭き取り、触れた心当たりがある場所の指紋も拭いた。しかし、玄関の指紋までは気が回らなかったのである。
そして午後8時45分頃に同居しているT.Rさんの姉が帰宅し、T.Rさんのブーツがあるのに出勤時に着ていた服がないことや、包丁がなくなっていることを不審に思い、警察に通報。午後10時20分頃に警察官がH.T受刑者の部屋のドアをノックした。
ノック直後は居留守を決め込んだH.T受刑者だが、40分頃に部屋の外をうかがうと、916号室の前に警察官が3人いた。警察が想像以上に早く動いたことを知り、このままではすぐに逮捕されると恐怖に駆られたH.T受刑者は、T.Rさん殺害を決意する。
午後11時頃、片手でT.Rさんの口を塞ぎ、片手で包丁を持ち、T.Rさんの喉を一気に貫いた。
包丁を刺したままで様子を見たが、T.Rさんの呼吸が止まらないので包丁を抜くと、一気に血が噴き出してT.Rさんは間もなく失血死した。
あまりにも残酷で、許しがたい。しかしこのあと、H.T受刑者はさらなる非道に走るのだ。