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余震が続く中で空き巣も増加! 熊本のSOSにどう動く?

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熊本に物資を運んできたばかりのヤクザに電話取材


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wikipedeia「災害派遣」より(リンク

「とにかく、水と食料がない。そして寒い。これが21世紀の日本だよ? 信じられる?」

 福岡県から支援物資を運んだというあるヤクザは、電話でこう訴えた。

「どこの避難所に配ったかは言えない。そんなに多くはないし、もらえなかった人が『あの人たちはヤクザからもらった』と妬むかもしれないから。もちろん匿名で渡したけど」とも。地元のヤクザも、余震が続いて苦戦しているという。

ご自身も被災された「沙羅さん」のtwitterより ほかにも有用な情報を多数つぶかれていらっしゃいます


 熊本県を中心に今月14日の夜から震度7や6強レベルの地震が相次ぎ、震度1以上の地震は19日午前零時現在まで570回を超えた。死傷者も増え続けている。

「ずっと揺れていて、ホント怖いです。津波がなかったのが不幸中の幸いですが、地震に慣れていない九州の地元の人たちはかなり怯えていてお気の毒です。ヤクザの炊き出しを取材したかったけど、帰ります」

 発災後すぐに現地入りしていた実話誌ライターも泣きが入っていた。1995年の阪神・淡路大震災の際には、すぐに山口組傘下のテキヤが中心となって屋台で焼きそばなどをふるまい、大好評で行列までできたが、これは昔の話だ。今や暴排条例のせいでヤクザの災害支援は不可能となった。

「地元の人たちが『ほしい』と言っても、役所がイヤがる。ふだんは怖がられているヤクザの活躍の場なんだけどね」

 東日本大震災で支援物資を届けたヤクザが振り返る。道なき道を途中まで運び、あとは福島の知人(カタギ)に持って行かせたという。

「暴排のせいで何もできない。熊本で空き巣が急増しているのも、俺たちヤクザの目が届かないから。地元を守る者たちがいれば、ゼロは無理でも被害件数は抑えられるはずなのに」

 16日から17日昼までに熊本市を中心に空き巣や事務所荒らしの110番通報が20件寄せられたというが、これは氷山の一角と考えるべきだろう。

 支援したい人、されたい人は多いのに、できない状態なのだ。

 一方で、熊本らしいニュースもある。長期刑の受刑者中心の熊本刑務所が敷地内の職員の待機所と武道場を開放し、近隣住民や刑務所の職員の家族など約200人が身を寄せているという。

 熊本は井戸水を使う地域が多く、刑務所も水には困っていない。非常食の備蓄もあって助かっている......との話なのだが、宮城刑務所収監中に東日本大震災を経験したヤクザは、「水はともかく、食料は懲役の分が減らされているはず」と指摘する。

「しばらく火や電気の使用を控えたので、調理ができない。宮城であたたかい味噌汁などの食事が出るようになったのは2週間後から。それまではずっと余震の中でカンパンばっかり食べて、カンパンマンになりそうやった。歯の悪い年寄りは食えんし......。しかもそのカンパンも、所長が勝手に備蓄を避難所に寄付し、『君たちはいいことをしました』と。いや悪い人やから(笑) あの時はだいぶ痩せたわ」

 2011年の東日本大震災の時、宮城刑務所から5キロの海岸には、津波で亡くなったと思われる200人ほどのご遺体があがっている。

「それを聞いた時は助かってよかった......と思ったけど、(発災から)2週間は風呂も入れず、カンパンばかりで死ぬかと思ってたからな。食べ物の恨みはホンマ怖いで。熊本も心配やね」

 熊本の皆さんの支援はこれからが本番となる。物心両面で支えていきたい


(取材/文 熊野水樹)