>  > 元関東連合幹部・工藤明男の時事評論「神戸山口組"本部"に車特攻した男の動機は」
工藤明男コラム

元関東連合幹部・工藤明男の時事評論「神戸山口組"本部"に車特攻した男の動機は」

この記事のキーワード:
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
kudouakiocolumn_20160413_01.jpg

写真はイメージです


 ついに神戸山口組の本丸とも言われている侠友会本部(兵庫県淡路市)に乗用車が突っ込みましたね。

 テレビでこのニュースを観ていた人たちも、「これは大変なことになるぞ!」と思ったと思うのですが、実際は少し違うらしいですよ。

 この乗用車を突っ込ませてしまった男性。新聞報道などによれば、住所・職業不詳の吉原弘志容疑者(52)という人らしいですが、元々は、山口組以外の組織に属していたらしく、その後は一時、六代目山口組G組の傘下団体のT組に席を置いていたようですが、今回の事件に限って言えば個人的な動機が主で、どうも組織の意向とは関係ないようです。

 というのも突っ込む20分前に、洲本市のコンビニで「侠友会の事務所はどこや」と、これから突っ込むつもりの侠友会本部の住所を訪ねていたというんです。現役であればその程度のこと、わざわざコンビニで聞かなくとも、自分の所属する組織に確認とれば分かりますもんね。

 てゆうか、最近はネットでも調べられるか(笑)。

 報道によれば、吉原容疑者の様子を不審に思ったコンビニ店員の方がすぐ通報、警察も侠友会本部前の警備を強化していたそうなので、吉原容疑者としても侠友会の住所を聞き出すことが目的ではなく、できるだけ早く自分の身柄を警察におさえてほしかったのかもしれませんが。

 そのあたりの事情は捜査の進展を待つとして、そもそもなぜ吉原容疑者は、今回のような大事件を起こしてしまったのでしょうか。

 勲章をあげたかったのか。はたまた、なんらかの名誉を挽回したかったのか。

 どうも、どちらも違うようなんです。

 上のほうでも「今回の事件に限って言えばどうも組織の意向とは関係ない」のでは、と書きましたが、警察関係に強い知人によれば今回の事件は、「いわゆる"逃げ込み"というやつではないか」というんですね。

 実はこの男性、シノギとして覚せい剤などを扱っていたらしく、それらのトラブルからチャイニーズマフィアに狙われていたといいます。僕も知っていますが、本気になったチャイニーズマフィアの追い込みってハンパじゃないんです。吉原容疑者も、ずいぶん怖がっていたようです。

 それで、この吉原容疑者、「前々から警察に相談していたようだ」と知人は言います。しかし、警察からは取り合ってもらえず、その結果「思いあまって今回の事件を起こしてしまったのでは」と言っていました。

 そのせいか、この件では非常に迷惑している関係者の方たちが少なくないみたいです。

「困り切った挙句、起こした事件だろうが......刑務所から出てきたあとはもっと困ったことになるんじゃないの」と、知人が言っていました(笑)。

(文=工藤明男)


【工藤 明男 (くどう あきお) プロフィール】
東京都生まれ。作家。杉並区出身の関東連合元リーダー。IT・芸能の分野で活躍。経済界のみならず政界にも幅広い人脈をもっており、現在は複数の企業の筆頭株主として、主に投資と企業コンサルタントの仕事を行なっている。警察当局から関東連合の資金源と目されてきた。表舞台に顔を出したことはない。