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生物調査部

身近に潜む ヤバイ死神動物

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蚊~mosquito

 全ての生物のなかで人間を最も殺している生物は蚊といわれている。

 もちろん蚊が大量に血を吸ったことによる失血死という話ではなく、吸血の際に彼らが媒介する感染症による死亡数から、最強の暗殺者として恐れられているのだ。

mosquito.jpg

イメージ画像 

 蚊によって感染するものをしては

・ウエストナイル脳炎
 蚊を介してヒトに感染し、発熱や脳炎を引き起こす
 2001 年末までに、北米では149例のウエストナイル脳炎患者が発症し、死亡者として18 人認められている。

・マラリア
 マラリアを発症すると一定周期で高熱に襲われる(常時、48時間、72時間)
 世界では年間150~270万人の死亡者がいるとされる(WHO調べ)、日本でも年間100人前後の感染報告がある。

・デング熱
 発症すると40℃近くの高熱に、激しい頭痛、関節痛、筋肉痛、発疹が併発する。
 デング熱には4種類あり、一度罹患した人が別の型のデング熱にかかると重症化して、稀に死亡することがある。

・日本脳炎
 脳炎による意識障害や呼吸障害による死亡だけでなく、脊髄炎や髄膜炎を起こすことがある。
 日本脳炎が発症した場合の死亡率は20~40%(厚 生労働省発表)とされ、生き残った場合も45~70%で精神障害等の後遺症がのこる。


 地球温暖化や地下鉄網による繁殖域の拡大によって、マラリアやデング熱を保持した蚊の生存率が高まっており、日本に入り込まれると駆除は非常に困難となる。空港や港での水際で阻止出来なければ、多くの人が感染症に悩まされるだろう。




マダニ~Tick

 ダニというと目に見えないぐらい小さくアレルギーの原因というイメージをお持ちだろうが、マダニはダニのなかではかなり大きい。体長3~8mmほどで、イエダニとはちがい雑木林などの樹木が多い場所にいる。

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 このマダニ、蚊の様に口吻を刺して血を吸うのではなく、顎で皮膚を噛みちぎって吸血するため傷跡が目立つのも特徴だが、更にセメント質を唾液中に分泌して皮膚に癒着してくる。癒着した後に無理に剥がそうとするとダニの体液が血中に逆流してショック症状を起こすことがあるため、強引に取らず医療機関へ受診するのをおすすめする。


 マダニに噛まれると唾液成分が血中にはいることによるアレルギーも危険だが、なによりも怖いのが感染症だ。


 マダニによる感染症には、日本紅班熱、SFTS、ライム病、ダニ媒介性脳症、つつがむし病などがあるが、特に衛生機関が危険視しているのが重症熱性血小板減少症候群(SFTS)だ。

 この感染症は2011年に中国の研究者らによって発表された。

 FTSウイルス(SFTSV)に感染すると6日~2週間の潜伏期を経て、発熱、消化器症状(食欲低下、嘔気、嘔吐、下痢、腹痛)が多くの症例で認められ、その他頭痛、筋肉痛、意識障害や失語などの神経症状、リンパ節腫脹、皮下出血や下血などの出血症状などを起こす。致死率は6.3~30%と報告されている。