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現代版お家騒動

「佐野る」再び! クックパッドのお家騒動で創業者が受けた反撃

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佐野執行役兼取締役は、株主提案を取り下げ、株主総会後の新体制を速やかに明らかにするようにと の社外取締役からの強い要請を受けながら 40 日以上それを決めることがなかった。これは、執行役としての職責にもとる行為である。更に社外取締役から、新体制では帰国して代表執行役兼取締役として経 営の前線にたつのか、と確認を求められても、まだ決めていないと答えた。これらの点を踏まえて議論した結果、執行役としてふさわしくないと判断され、佐野執行役を解任することとした。

 お互いに意見を交わして新体制案を作成する合意をしながら、佐野氏側がのらりくらりと逃げ続けたのが理由だという。

 今回の発表はクックパッドの株主総会の2日前であり、総会を見据えた現経営陣側の徹底交戦の意思表明とも取れるが、佐野氏はクックパッドの株式の44%あまりを保有しており穐田氏の圧倒的不利は明らかだ。

 昨年あった大塚家具のお家騒動時のように社長側が勝利する可能性は極めて低く、佐野氏が動かないことを願ういがい手はないだろう。今回の解任は佐野氏へのせめてもの反撃といえる。
 
 そして佐野氏が話し合いを持たなかったのもうなずける。調整などせずとも株主総会で決をとれば、よほどのことがない限り負けることはないのだから。


始まりから水と油だった

 現社長の穐田氏はベンチャーキャピタル出身で投資家としての評判が高い。クックパッドのノウハウや技術を活かして、多角経営をおこなうことにまさに長けた人物。

 それに対して創業者の佐野氏は日経ビジネスの社員のコメントで「食に対する愛と知見、自身のサービスに関する思い入れがものすごい強い人。その"熱血漢"で皆を引っ張っていく。」と評されており、職人気質で一本気の強い人物なのだとわかる。

 そんな両者なのだから経営方針での対立そのものは避けられなかったのだろう。

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 しかし思惑はどうあれ佐野氏も合意したのであれば、話し合いの席は設けるべきではなかっただろうか。

 現社長の穐田氏は前年同期比で売上高が1.6倍、純利益が1.7倍と業績を拡大させている(1月19日クックパッド発表)のだ。また穐田氏就任後クックパッドの時価総額は約6倍に拡大しており、経営方針が平行線だからといって無視を決め込むようでは、株主の心象は悪いだろう。