ネット社会へ警鐘を鳴らすハッカーたち
自動車がハッキングされる仕組みは、無線インターネットを通じて車内データを読み取り、読み取ったデータを用いて遠隔操作するというもの。これで、他人が所有する自動車がまるでラジコンのようにとまでは言わなくとも、勝手にコントロールできてしまうのである。
これは自動車だけでなく、ネットシステムを内蔵している飛行機等にも同じ事が言えるだろう。

2015年6月におきたサイバー攻撃による「年金情報流出」は記憶に新しい
遠隔操作が出来るようになると、様々な分野で、革新的な作業結果が出せるようになる事は明白だが、現在のネットシステムでは、ハッキングという侵入方法により、革新的な作業結果が、絶望的な被害結果に成り果てる可能性も大きいのである。
ハッカーを取り締まるにしても、ネットシステムを用いた取り締まり方法を用いる限り、そのシステムもハッカーにハッキングされ本来の機能を失ってしまう事もある。又、ハッカーという立場からネットの弱点をさらけ出すことはネット技術革新や進歩にはとても大切な事で、ハッカーの存在を百パーセント否定する事も得策とは言えない。
繰り返すが、キャッシュはベッドの下に隠すのが一番いいとあるハッカーが言ったように「人の手」の万能さを私たちは忘れないようにして、ネットシステムの有効活用を目指すしかないのかも知れない。
(取材・文=片瀬純友)