>  > 全国で約70万人もいるとされる「ひきこもり」の支援団体の実情に山口祐二郎が迫る
憂国我道会・山口祐二郎の「行動する若者たち」シリーズ

全国で約70万人もいるとされる「ひきこもり」の支援団体の実情に山口祐二郎が迫る

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山口祐二郎が、同世代の若者の今に迫る連続インタビュー集「行動する若者」シリーズ。今回は不登校、ひきこもり支援団体のボランティアスタッフであるタクさんに話をききました。


はじめに


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 皆さんの身近に1人ぐらい、不登校やひきこもりの人間がいなかっただろうか? 現在、日本の不登校の小中学生は、文部科学省の統計で37人に1人いるとも言われている。ひきこもりは、全世代で内閣府が出した統計では推計約70万人いるとされている。

 当然、日本国内では社会問題となり、様々な団体が支援に取り組んでいるが、何らかのきっかけで不登校やひきこもりになっている人の多さが、日本社会の闇を現している。

 その闇を照らさずにしては、現代の若者の姿が見えないはずだ。今回、不登校、ひきこもり支援をおこなっている若者の居場所作りをしている団体のスタッフ、タクさん(23歳・仮名 職業/介護職)にインタビューをした。ご一読いただきたい。(文/山口祐二郎)


ドキッ! ひきこもりだけのコスプレイベント


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──(山口)本日はよろしくお願い致します。まず、タクさんがスタッフをされている不登校、ひきこもり支援団体とはどのようなグループでしょうか?

タク よろしくお願い致します。はい。割と新しい団体で、15歳~39歳(それ以外の世代も大歓迎)を対象に、学校や会社以外で若い世代が集まれる居場所、いわゆるコミュニティー作りをしています。私は、当事者の居場所団体だと思っています。そこに、まあ完全なひきこもりなら来ることはできませんが、ひきこもりがちな方や不登校の方は多く来ますね。

──当事者の居場所団体ですか。どのようなきっかけで、タクさんはスタッフになられたのですか?

タク  2010年ぐらいに市の公共施設で、県がひきこもり支援のイベントをおこなったんです。自分は当時大学生だったんですが、元々ひきこもりだったので興味を持ちイベントに参加をしました。県が、不登校、ひきこもりを支援をする団体を呼んで、軽い対人コミュニケーションを学んだり、自分が選んだどこかの団体に3日間ぐらい研修に行くイベントでした。自分が参加した団体は畑を持っていて、そこで不登校やひきこもりの方々と一緒に農作業をしたり、農作業をして摘みたての農産物で料理をして食事をするという泊まり込みの合宿でした。そこに私が後に所属する団体の代表も来ていて出会ったのがきっかけです。でも、すぐにはスタッフになったわけじゃありません。スタッフとしてお手伝いするようになったのは、2014年春からです。

──県が不登校、ひきこもりの支援イベントをしていたんですね。タクさんはすぐにスタッフになったわけじゃないということですが、2010年から2014年までだと大分長い時間が経っていますね。スタッフになるまでの経緯はどういう感じだったんでしょうか?

タク 代表と出会って連絡先を教えたので、毎月メールが届くようになりました。イベントのお知らせメールなんですが、2年ぐらいスルーしていました。でも、自分は大学で友達が少なかったですし、そこに行ってみたくなったんです。それが2012年の年末で、団体の忘年会に参加をしました。みんなと話をしたりして、とても面白かったです。それからまたしばらく行かなくなって、次は2014年春(に参加した)。代表がフリースクールの講師をやっていて、フリースクールは昼間なので夜は教室が開いていますよね。そこで週2~3回、夜に教室を開放して集まりをやっていたので、自分も定期的に参加をするようになりました。そうして、ひんぱんに関わるようになっていき、スタッフになりました。自分にとってもここが居場所という感じです。

──タクさんの所属する団体は、どのようなことをおこなうのでしょうか? 具体的に教えてください。

タク フリースペースですね。毎週、会議室を借りブログやツイッターなどネットで宣伝をして、話し合いをしながらお茶をしたりしています。興味を持って、初めて来る方も多いですよ。あと、食事会やセミナーも定期的に開催しています。催しなど様々なイベントもしています。他の支援団体と一緒におこなうことも多いです。

──印象深かった行事はありますか?

タク 他団体のイベントですが、ひきこもりの音楽イベントです。元ひきこもりの方がフォークギターを奏でるのですが、ひきこもりの人に詩を募集して、その詩に曲を付けて演奏するんです。また、ひきこもりの本を書いている方が、講演もおこなっていました。他には、コスプレのイベントが面白かったですね。

──コスプレですか!? みんなでコスプレをして楽しいとか、そういったイベントですか?

タク はい。それもありますが、コスプレをして自己実現をしたり自分たちの自己主張をするというプログラムなんです。コスプレって衣装代も高いのでお金もかかります。そういうことをして、ひきこもりの方の内面を変化させる感じですね。

──そういった効果がコスプレにはあるのですね。色々考えていて驚きです。不登校、ひきこもり支援にも様々な手法があるのですね。タクさんはスタッフとしてどんなことをされていますか?