>  > 前田日明が、「RIZIN」のルールから内情、そしてあの裏側までぶった斬り![後編]

RIZINの視聴率について


──僕的に首を傾げた部分があって。榊原代表が「7.3%、大健闘の数字を頂けました」とTwitterでつぶやいてて、格闘技ライターの方々も「6%が合格ラインで、7%はいい数字だった」と言ってるんですけど。僕、仕事でテレビ局に出入りすることが多く、フジの人たちとも話しますし、テレビ事情も普通の人より詳しいと思うんですが、「6%超えが合格ライン」なんて有り得ないですよ! 大晦日の平均値からしても。

前田 誰の試合の時に、7%行ったの?

──曙vsサップですね。実際には1部、2部、3部とあって、19時台が5%、20時45分くらいからのが7.3%で、22時30分は3.7%。いずれもボクシングや魔娑斗vs山本KID(9.0%)よりは劣ってて。たしかに今までのフジの数字よりは上がっていて、前年のフジは2~4%くらいしかとれなかったんですけど、その時はアニメを放送してて番組を作ってないんですよね。再放送のアニメを持ってきただけなんです。もう一つ4%の数字をとったのはスタジオのトーク番組だったんですが、これも全然お金かかってないわけですよ。全くお金をかけずに2%、4%というのは勝負を捨てただけであって。でも、今回は勝負かけたわけじゃないですか? それでこの数字で御の字だというのは、僕は考えられなくて。実際、フジテレビのプロデューサーに聞いたんですね。そしたら「6%とか言うけど、そんな志が低いわけないじゃん! 予算が出るのは『10~12%以上行くかもしれない』ということで引っ張ってきているはずだ」と仰ってました。もしそういうことを言う人がいるとしたら、内部の人だけです。"内部"というのは、主催者である榊原さんであったり、番組のプロデューサーであったり。彼らは、出た数字を「悪かった」とは言いづらい。だから「6%超えた!」って言うんじゃないか? ......って、フジの人が言ってました。だからテレビ的には、これはあまりいい数字じゃないと思うんですよね。

前田 だから、突っ張ったってことでしょ? 「7%しかとれなかったんです......」って言うのと「7%とったよ!」って言うのとの違いで(笑)。とりあえず、突っ張って。

──今年、ボクシングの世界タイトルマッチが地味だったんですよね。だから、恐らくそれを超えると思ってたんですよね。僕自身も、ボクシング好きですけど「RIZINの方がとるんじゃないか?」と思ってたのが、チケットはあまり売れなかったですし、数字を比べてもちょっと低いんですよね。29日の方も、ボクシングは19時からやって、RIZINは21時から。立て続けに放送したんですけど、ボクシングは7.2%でRIZINの方が下だったんですよ。これ、ボクシングが優秀ってわけじゃないんですよ。他のバラエティ番組と比べると格闘技番組は低いんですよね。低い中でもさらに負けてたっていうので、本音は思った程とれてなかったんじゃないか。把瑠都も投入して、桜庭も引っ張ってきたのに、これは悪い数字だと思ってて、しかも費用対効果は良くない。かと言って今年の大晦日になくなるかと言ったら、他の選択肢がないからやるかもしれないですよ。でも、良くはないでしょうっていうのが僕の正直な感想なんですけど、前田さん的には今回の盛り上がりと数字があまり伸びなかった状況については、いかがお考えですか?

前田 数字とれないと思ったけどね、最初から。10%以上とれると目論んでやったと思うんだけど、どう考えても無理だと思ったよね。で、「結局はボブ・サップvs曙辺りが最高視聴率なんだろうな」と思ったら、案の定で。

──もしかしたらファンや世間も、客寄せパンダ的な試合に反応しなくなってる可能性があるのか、前田さんが仰ったように総合格闘技の人気が下がった影響なんですかね?

前田 そういうのもあるし、こういうイベントをやろうと思ったら一年がかりくらいで選手を探したりとか、プレ番組を作って経過を知らせながら選手のインフォメーションを流して煽ったりとか、色んな事をやらないと。元の素材がない状況だったら土台から作っていく番組づくりをせんと、無理ですね。PRIDE始まった頃の状況と全然違うからね。あの頃は完成してる選手がいっぱいいて、「これとこれぶつけたら面白いな」「あっちにそういう選手がいるなら引き抜いてくればいいや」「引きぬいた選手同士でやらせたら面白いな」、誰だって考えれるじゃないですか。今はそれがない状況だからどうするかって言ったら、長期戦で煽っていきながらぶつけるってやっていかないとね。