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憂国我道会・山口祐二郎のひとりごと

民主主義ってこれだ!対話による相互理解を終電車で試みてみた!

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昨年10月より、JRをはじめとした日本の鉄道会社の電車のいくつかでは、優先席でも携帯電話を使えるようになった。今まで、優先席付近では携帯電話の電源オフというルールを呼びかけていたが、それを見直したのだ。なぜ、電源オフのルールを設けていたかというと、携帯電話の電波が心臓のペースメーカーなどの医療機器に影響を与える恐れがあるとされていたからだ。だが、政府や医師団体の調査で、現在使用されている携帯電話の電波は影響を与える心配がないことが判明し、ルールの変更に至ったわけである。(山口祐二郎)


なんか口喧嘩、感じ悪いよね


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写真はイメージです

 しかしながら、まだまだ多くの鉄道会社の電車で、<優先席付近では携帯電話の電源オフ>という案内が貼られ呼びかけられたままだ。

 ある日、私が電車に乗っていると、そのことで電車内では優先席で携帯電話を使用する人と、それに対し注意をする人との熱いバトルが繰り広げられた。

 なぜそんなに、言い合いをするのか。私は見ていて虚しくなってしまった。心の中でジョンレノンの名曲イマジンが流れる。別にそんなことどうでも良いと思う方がほとんどだろうが、今、自分の目の前で口喧嘩をしている2人を見て見ぬフリをして世界平和はありえるのかと考えてしまったのだ。

 そこで、双方にインタビューをしてみることにした。


優先席の携帯使用は許さない


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写真はイメージです

 まずは、双方が口論になった状況をお伝えする。優先席に、ホリエモンさん似の中年男性が座る。さっそく、偽ホリエモンは携帯をいじり始めた。それに対し、隣に座っていた堺正章さん似の老人が不愉快な顔をした。偽堺正章は注意をする。

偽堺正章 ここは優先席だよ
偽ホリエモン ......。

 偽堺正章の顔を少し見てうざそうな表情をする偽ホリエモン。注意を無視し再び携帯をいじる偽ホリエモン。しかし、偽堺正章は諦めない。優先席の窓に貼ってある携帯電源オフの表示を指差す偽堺正章。

偽堺正章 ほら、ここに書いてある

 しつこい偽堺正章に偽ホリエモンは反論をした。ここから大論争になる。

偽ホリエモン 心臓のペースメーカーとかに携帯の電波は影響ないんだよ!
偽堺正章 ペースメーカーが平気でも、携帯から出る電磁波は身体に悪いんだよ!
偽ホリエモン うるせえなあ。電波なんてどこだって飛び交ってるだろ!
偽堺正章 電磁波は近くの方が、人体に影響を与えるんだよ! すぐ隣の私が影響を受けるんだ!
偽ホリエモン それ優先席とか関係ねえじゃん。電車乗るなよお前!
偽堺正章 お前とは何だお前とは! 君は勉強しろ!
偽ホリエモン お前が勉強しろ!
偽堺正章 ルールぐらい守りなさいって言ってるんだ!
偽ホリエモン 優先席での携帯使用禁止はお願いだろ! 強制じゃないんだよ!
偽堺正章 確かに強制はできないな。鉄道会社と私のお願いだ。
偽ホリエモン お願いされても困る。黙っててくれ。

 論争は収まったが、無言で威嚇し合う偽ホリエモンと偽堺正章。気付けば、優先席付近には、言い争う偽ホリエモンと偽堺正章を避けて乗客は皆いなくなってしまっていた。一番迷惑なのは携帯電話よりも2人だったのかもしれない。でも、大の大人が口論した理由は決してくだらないことではないはずだ。私はその理由を知り、表に出すことで社会に何か伝えられたらと思う。


電磁波ナメんな!


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写真はイメージです

 私はまず、偽ホリエモンに話を聞いた。

──こんにちは、私、フリーライターの山口祐二郎という者なんですが、少しお話を聞かせて頂けたらと思います。どうして先ほど、優先席での携帯電話使用にこだわったのでしょうか? 勿論、顔出し名前出しはしないで出しますので安心してください

偽ホリエモン 勝手に取材してんじゃねえ。ったく。面倒くせえな。だからさ、ペースメーカーに影響がないって分かってんじゃん。どこの鉄道会社も、見直す方向になってんだろ。こっちは仕事で忙しいから携帯いじらなきゃないんだよ。

 なるほど。確かにそれは理解できる。次に、隣で何か言いたげな偽堺正章に尋ねる。

──こんにちは。どうして、優先席付近での携帯使用に注意をするのでしょうか? 教えて頂けたら幸いです

偽堺正章 携帯が発する電磁波が人体に悪影響を及ぼすことは、WHO(世界保健機関)も認めています、調べてみてください。もちろん、携帯の電磁波で悪影響を受けるのは優先席付近に限ったことではないが、せめて優先席だけでもまだルールを呼び掛けているわけだし使用をやめて欲しかったんです。

 こちらの意見も説得力がある。なぜ、2人が憎しみ合ってしまったのか悲しくなった。私はお礼を述べ取材を終えたが、結局2人は終始話すことがなく電車を降りて別れたのであった。