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「人の死をこの目で見てみたい」本田翼と山本美月が、現代の"闇"に挑戦!

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「死」について考える2016年

 女優の本田翼(23)と山本美月(24)が、映画で4度目の共演を果たすことが判明した。原作は、湊かなえによる「少女」(2009年1月・早川書房刊)で、2016年・秋に公開予定だ。

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本田翼(左)と山本美月(右)。画像出典:公式ブログ

 湊かなえといえば、2008年の「告白」が有名で、2009年には第6回本屋大賞を受賞、2010年には映画化(2010年6月公開、配給:東宝、監督:中島哲也、主演:松たか子)もされた。今回「少女」のメガホンを取るのは三島有紀子監督。

「少女」とは一体どのような物語なのか、概要をみてみよう。

 主人公は、桜川高等学校に通う2年生の女子高生である桜井由紀と草野敦子。2人は転入生から、親友の自殺についての話を聞く。そこで2人が興味を持ったのが「人の死」。実際に、人が死ぬところを自分で見てみたい...という願望を抱くようになる。

 そんな2人がとった行動は、合法的に人の死を見ることが出来る場所に自分が居合わせること。桜井由紀は病院でのボランティアを行いながら、一方草野敦子は老人ホームでお手伝いをしながら、そのタイミングを探す。

 2人には、それぞれに抱えている事情がある。桜井由紀は、認知症の祖母を両親と共に介護しているが、その祖母が原因で左手が不自由になってしまい、握力が3kgしかないほどに。そんな祖母を恨みながら生活している。周囲からは"つかみどころがない女子"だと思われており、親友である草野敦子からみてもそういった面が伺える。

 桜井由紀は、近所で一番偏差値の高い男子校に通う、一つ年上の牧瀬と交際しているのだが、実は牧瀬も、電車のホームで偶然に投身自殺を目撃して以来、人が死ぬ瞬間を近くで見たいという願望を抱いているのだ。さらに、草野敦子のことをモデルにして書いた小説「ヨルの綱渡り」が、元担任の国語教師に盗作されてしまい、なんとその作品が新人文学賞を受賞する。元担任は「作家活動に専念する」といって教師を辞めるが、その後「事故」によって亡くなってしまう。

 一方の草野敦子も同じ桜川高等学校2年の女子高生で、こちらは天真爛漫で、周りの空気が読めないような性格。元々は剣道部に所属しており、有名私立高校への推薦も決まっていたのだが、中学最後の県大会で惜敗。いじめを受け、周りからの評判を過度に気にし過ぎてしまうことにより、人の悪意を感じると過呼吸になってしまうほどに。日課は、学校の裏サイトを毎日のぞき、自分の悪口が書かれていないかを確かめることである。

 桜井由紀を演じるのが本田翼で、草野敦子は山本美月が演じる。原作者である湊氏曰く、本田も山本も「今回の作品にぴったりの逸材」と太鼓判を押すほど絶賛しているという。本田と山本も「今まで自分達が演じてきたキャラクターにはない性格の持ち主」だと今回演じる役を分析。しかし、だからこそ自分が成長するためには必要不可欠なテーマだと、前向きに取り組んでるとのこと。

 誰かが亡くなったというニュースは、事件であれ自然死や病死であれ、聞かないことはない程毎日耳に入ってくるのが今の時代。「人が死ぬところを見てみたい」という理由で殺人を犯す若者の猟奇的事件が噴出する一方、病院はまだしも、老人ホームの様な場所で多少の矛盾点が残る人の死は、多くの場合ニュースにも取り上げられずに日の目をみることはない。

 今回の作品は、そんな今の時代の「闇」に目が向けられていることでも注目を集めるだろう。
 奇しくも、女優の樹木希林が年初の新聞広告で「死ぬときぐらい好きにさせてよ」と〝終活宣言〟をし大反響を呼んでいる。誰もが迎える「死」というものはどういうものなのか。「死」を特別と感じる人と感じない人とでは何か差があるのか...色々な観点から、この作品の公開を楽しみにしたいものだ。


(文=花の道六波羅)


サムネイル画像出典:本田翼公式ブログ「ばっさーんち。」http://star-studio.jp/tsubasa/山本美月公式ブログhttp://lineblog.me/yamamotomizuki/より