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元極道の異色作家・沖田臥竜のニュース解説  「プロ」はニュースはこう読む!

愛知県知立市で女子高生の自宅を訪問して刃物で刺した男の目的とは

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12月28日、愛知県知立市で、女子高生が刃物で刺される傷害事件が起きました。捜査にあたっている愛知県警安城署によると女子高校生は、電化製品の点検業者を名乗る男に「点検のため、洗濯機の機種を確認してほしい」と言われ、洗濯機を確かめてから玄関に戻ったところ、男から千枚通しのようなものでいきなり右手を刺され、軽いけがをしたとのことです。男は年齢が30代から40代、黒のダウンジャケットを着ていました。警察では行方を追っています。


こういうのも年末の風物詩、なのか?


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千枚通しのイメージ写真

 宅配業者などを名乗り、抗争相手の組事務所に乗り込んでターゲットをヒットする手法は、昔からヤクザ業界で使われてきたが、今回は千枚通しである。

 しかも、可哀想なことに、被害者は女子高校生というではないか。

 彼女に危害を加えることが目的であったのだろうか。私は、その可能性は極めて低いんじゃないかと踏んでいる。

 当時、自宅には彼女以外に、彼女のお兄さんもいたという。もしかしたら、お兄さんのほうが対応に出たとしても、おかしくなかったわけだ。

 彼女に危害を加えることを目的とするのであれば、兄が出てきてしまった場合、その目的を遂行できないことになる。そうなれば、犯人はなんちゃって点検業者のふりを押し通さなくてはならないのだ。

 そんなギャンブルをうつであろうか。論理的に考えていくと、やはりたどりつく答えは、愉快犯となる。

 小学生が見ず知らずの家のインターフォンを鳴らし、家人が出てくる前にダッシュするというピンポンダッシュを、究極にエスカレートさせたような犯行なのではあるまいか(違ってたら申し訳ない)

 大人になれば、ピンポンダッシュの何が愉快で、どのあたりに興奮できたのか、まったく理解できなくなってしまうが、その余韻を引きずったまま年齢だけを重ねてしまった場合、ピンポンでは満たされなくなってしまい、千枚通しを使うようになってくるのではなかろうか。

 与える恐怖やインパクト、そして被害の度合いは、ピンポンダッシュと千枚通しでグサッとでは、大きく異なってくる。その証拠に、ピンポンダッシュではニュースになかなかならないところだが、千枚通しダッシュならこうして事件として取り上げられ、警察サイドも本腰を入れて捜査に当たっていくはずだ。

 それにしても、どのような心境になれば、かよわい女子高校生に、千枚通しを向けることができるのだろうか。幸い、彼女は軽傷だったらしいが、もしかしたら、この犯人のおかげで、外出することすらためらうようになってしまうかもしれない。軽傷だから許される、といったようなものでは決してないのだ。

 毎年、歳の暮れになると、このような輩が現れては消えるような気がする。




沖田臥竜
兵庫県尼崎市出身。日本最大の暴力団組織二次団体の元最高幹部。前科8犯。21歳から29歳までの8年間服役。その出所後わずか半年で逮捕され、30歳から34歳までまた4年間服役と、通算12年間を獄中で過ごす(うち9年間は独居)。現在、本サイトで小説『死に体』を好評連載中。