>  > 2歳の息子に無理やりタバコを吸わせて動画をあげていた父親が罰金刑で解放された
元極道の異色作家・沖田臥竜のニュース解説  「プロ」はニュースはこう読む!

2歳の息子に無理やりタバコを吸わせて動画をあげていた父親が罰金刑で解放された

この記事のキーワード:
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

2歳の長男の口に火のついたタバコをくわえさせ、煙を吸わせたとして、父親の無職 羽渕駿容疑者(24)が暴力行為等処罰法違反の罪で略式起訴され、罰金10万円の略式命令を受けました。また羽渕容疑者と交際していた無職の少女(16)も同法違反の疑いで家裁送致されました。愛知県警などによると、2人は代わる代わる長男にタバコを吸わせ、その様子を羽渕容疑者がスマホで撮影、動画をfacebookに投稿したことから、インターネット上で大きな騒ぎとなっていました。


好んで我が子を危険にさらす親がどこにいる


okita_news_1209_04.jpg

羽渕容疑者のfacebookより

 人道的に、銭金で済む話ではないが、それにしてもきっちり起訴すらせず、銭で解決させてしまうとは......それも10万円でだ。あれだけ世間を騒がせておいて罰金10万円。そりゃないだろう。私ですら食品衛生法で略式起訴された時は、罰金40万円も払わされたというのに(って関係ないか)。

 そもそも、罰金の値段うんぬん以前の話で、略式起訴などにせず、起訴した上で法廷の場へとあげ、この父親を裁くべきでなかったのか。それだけの事を十分、この父親は我が子に対しやっているぞ。

 父親としての自覚が足りなかったとかで済まされる問題じゃない。小さな子供が、ライターで遊んでいただけでも、「危ない!」と叱るのが親の務めである。

 それを2歳の子供にタバコを吸わせたのだ。

 あげく、その光景を動画に撮り、フェイスブックにアップさせているのだぞ。10万で済む話しか。

 しかもだ、一緒にいた未成年の彼女より、コイツのほうが早くシャバに出てきてしまっているではないか。こんなおかしな話しがどこにある

 確かに、罪名としては、暴力行為等処罰法違反かもしれない。だが、あきらかに幼児虐待ではないか。

 法を犯す、犯さないだけで、すべてが解決するわけでは決してない、と私は思う。たとえ犯罪にあたらなくとも、人には生きていく上でやってはならないことというものがたくさんあるのではないか。

 逆もしかりである。たとえそれが法に触れる結果になったとしても、守らなければならない存在もある。

okita_news_1209_07.jpg

羽渕容疑者のfacebookより

 そのひとつが、間違いなく我が子じゃないか。なにをおいても守るべき我が子を、犯罪にはあたらないかもしれないが危険にさらした者が、たかだか10万円の罰金と20日の留置場生活で何が変わるというのだ。

 少なくとも、数年は塀の中へと放り込み、人としての、良識や大切な事を身をもって教えるべきであった。

 かりにそこまでしても、罪の清算がすべて済まされたわけではないのだ。

 そもそも、たかだか罰金10万くらいで済む事件であれば、なぜ各メディアはあんなにも騒いだのだ。それは、記者諸氏もこの父親のことを「あまりにひどい」「常識がない」と感じたからではないのか。こんな処分で済むくらいなら、メディアがそこまで取り上げるはずがない。もう少し、社会感情を踏まえた上で、厳正に処罰を検討するべきだったのではないか、と思えてならない。




沖田臥竜
兵庫県尼崎市出身。日本最大の暴力団組織二次団体の元最高幹部。前科8犯。21歳から29歳までの8年間服役。その出所後わずか半年で逮捕され、30歳から34歳までまた4年間服役と、通算12年間を獄中で過ごす(うち9年間は独居)。現在、本サイトで小説『死に体』を好評連載中。