>  > 13歳の長男の目の前で9歳の我が娘を殺した鬼畜な父親
元極道の異色作家・沖田臥竜のニュース解説  「プロ」はニュースはこう読む!

13歳の長男の目の前で9歳の我が娘を殺した鬼畜な父親

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27日夜10時頃、愛知県常滑市飛香台の神田貴透(たかゆき)2等海上保安正(43)宅で、この家に住む長男(13)から「妹が死んでいる」と110番通報があり、警察が駆けつけたところ、長女の瑞希さん(9)の死亡が確認され、また母親(41)も首に軽いけがを負っていました。さらに近くのマンション敷地内では飛び降り自殺したと思われる貴透さんの死体も発見、常滑署は、貴透さんが無理心中を図り、瑞希さんを殺害したとみています。なお母親は警察に対し「夫の金遣いが荒く、家庭内でトラブルがあった」などと話しているそうです。


死にたいなら1人で死ねば良い


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FNN『9歳長女が死亡、父親自殺 母親「金銭問題で家庭が...」 愛知』(リンク)

 自殺した父親の性格が神経質過ぎたことが災いし、必要以上に切羽詰まってしまったのだろうか。

 切羽詰まった時の父親、という立場のプレッシャーはよくわかる。家族のことを真剣に想うからこそ生まれる重圧であろう。

人が羨むような家に住み、そこそこの高級車を購入し、子供たちも良い学校に通っていれば、誰だって、その家族を羨ましく思うであろう。この家庭の住居もテレビで観る限り、立派な佇まいである。人がみれば、金に困ってるようには到底みえないはずである。

 だが、内情は自殺した父親の妻いわく、「金に行き詰まり、家庭は完全に崩壊していた」らしい。

 そして父親が出した答えが、一家心中。

 父親は思い込んでしまったのかもしれない。自分1人が死んでしまっては、残った家族が路頭に迷うかもしれない、だったらいっそのこと、みんなで死のう、と。

 はっきり言ってやろう。そんなもの自分勝手な一人よがりでしかない

 どんな事情があったかしらないが、家族のことを本当に想うのであれば、砂を噛んででも、石にへばりついてでも、寝る間を惜しんで働いて働くべきだった。

 到底それじゃ追いつかないレベルだったとしても、あきらめることなく、身を粉にして立ち向かうべきだった。

 それに疲れ果て、死を選択するのであれば、家族を道連れにせず1人で死ねばよい。酷な言い方かもしれないが、父親に殺された娘さんは、死を望んでいたと思うか。父親が息子さんに与えた恐怖は、一生、心に刻みつけられたのではないのか。残った妻も、心の何処かで自分のことを責めているかもしれない。

 生きていれば、もうダメだと思うことなんて誰にだってある。

 私など、しょっちゅうだ。刑務所で10数年のたうち回っていた頃、もう終わってしまった、と何度も何度も繰り返し思い続けた。

 だが、あきらめなかったからこそ、子宝にも恵まれ、心ある人たちのお陰で、こうして書くことで収入をいただいたりしている。

 上手く行くことばかりではない。不安もあれば、プレッシャーもあるし、躓くことだってしょっちゅうある。だが、そんなもの私だけではない。誰だって大なり小なり抱えて暮らしている。エリート街道をなんの挫折もせずに突き進んできた者だけが、"打たれ弱い"という特権を持っているわけではないぞ。たとえ挫折の繰り返しの人生でも、いつまでたっても挫折に慣れはせんし、挫折に慣れたというのであれば、そもそもそれは挫折とは言わないだろう。

 家族であっても、個々にそれぞれの人生があるはずだ。父親のエゴでそれを奪う権利など、どこにもない。

 戦う事をやめたのであれば、心で家族に詫びて、1人で飛び降り自殺でもなんでもすれば良かったのだ。

 切羽詰まり、普通の精神状態ではなかった、という言葉で許されるものなど、悪いが何一つありはしない。

 人それぞれ意見が異なるであろうが、たった9歳の娘さんを道連れにした無理心中なぞ、私にはどうしても許すことができない。


沖田臥竜
兵庫県尼崎市出身。日本最大の暴力団組織二次団体の元最高幹部。前科8犯。21歳から29歳までの8年間服役。その出所後わずか半年で逮捕され、30歳から34歳までまた4年間服役と、通算12年間を獄中で過ごす(うち9年間は独居)。現在、本サイトで小説『死に体』を好評連載中。