>  > 山口組実録シリーズ 「菱の血判」その⑯ ~秘策~
日本の裏社会で今、なにが起ころうとしているのか?

山口組実録シリーズ 「菱の血判」その⑯ ~秘策~

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起死回生の一手はあるか?


 とはいえ、いったん渡世を離れたら、渡世事はすべて消えてなくなるというケジメもある。

 しかし、一口に盃といっても、いろいろな種類のものがある。例えば、兄弟分の盃で言えば、割り盃というものがある。これは盃を交わした段階で盃を割り、何があってももう元(=盃事の前の段階)に戻すことはしない、という意味が込められている。はっきり言えば、兄弟分が絶縁になろうが破門になろうがどうなろうが、割り盃を交わしたらずっと兄弟分なのである。そして繰り返すが、ヤクザは肩書きではなく、生き様である。

 ヤクザ組織という物はそもそも縁ある人々の任侠集団である。たとえゴロツキと呼ばれてもそもそもは任侠道の名のもとに縁した者が集まっている。ヤクザ組織に就職制度等はない。軍隊でもマフィア組織でもない。

 現在の六代目山口組内では、組長交代という声も密かに囁かれている。その話が、現在の六代目山口組組員たちの声を反映した交代案なのか、離脱分裂騒動により崩れた名古屋支配管理体制を再構築再強化するための秘策なのかは定かではないが、どちらかと言えば苦境に立たされているのは六代目山口組のほうなのかも知れない。




(取材/文=藤原良)