>  > 愛知県春日井市のラーメン店で深夜、従業員が襲われて売上金を奪われた
元極道の異色作家・沖田臥竜のニュース解説  「プロ」はニュースはこう読む!

愛知県春日井市のラーメン店で深夜、従業員が襲われて売上金を奪われた

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私の店で倒れていたのは......


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写真はイメージです

 その当時の私は、ヤクザをやるかたわら、正業としてバー風居酒屋を経営しており、義理の弟に店を任せていた。この義理の弟がなかなかの強者で、私のいう事をきけないのだ。きかないではなく、きけないのである。

 何かと私の血圧を上げ続けてくれていた弟ではあるが、酒が入るともっと凄い。会計すらできない、ていうかやらない。

 これには私も業も煮やし、こっ酷く叱りつけ、二度と店内で酒を呑む事を禁じたのだが、彼は忘れてしまうのだろうか。私が姿を消すと、客と一緒に呑んでしまう。売り上げは下がり、私の血圧は上がる一方であった。

 その日も、私が名古屋に泊まりなのを良い事に大手を振って禁酒令を失念していたのであろう。

「おいっヒロキ、明日から名古屋の本家泊まりやから、ちゃんとやっとけよっ。くれぐれも酒呑んだりしてくれるなよっ!」

「はっ! わかりましたです! 兄さん大変でしょうが頑張ってきてくださいっ!」一丁前におべんちゃらは、ペラペラと口から出てくる。

 そして、名古屋へ出かけ一夜を明かしたのだが、突然取引先の酒屋から電話が入った。

「オーナーおはようございます〜。忙しいとこすいませんっ。今電話大丈夫ですかっ〜?」

「かまへんよっ。どないした?」

「あのですね、今店の方に配達いったんですが、看板だしぱなしで、電気もつけぱなしで、ドアも開きっぱなしやったんで何かあったんかな〜て思って店入ったら、クーラーつけっぱなしでヒロキさんがねてましたよ〜」

 ぶちぶちぶちぶちぶちっと血管が切れる音を聴きながら、拳を握りしめたのは言うまでもない。

 多分、彼が世の中で一番恐いのが私であろう。彼からしたら、鬼より恐いと思う。なのにいう事をきけない。結局、電話をくれた酒屋が全て店の後片付けをしてくれたのだった。

 余談ではあるが、現在の彼はトラックを乗りながら配達先よく間違い、彼の上司となる私の友人の胃をチクチク傷めつけ、元気に暮らしている。


(文=沖田臥龍)