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夕刊紙ななめ読み

日刊ゲンダイ「抗争終結」、夕刊フジ「抗争激化」←どっちが正しい?

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分裂状態の続く国内最大の指定暴力団山口組(総本部・神戸市灘区)。関係者が堅く口を閉ざす中、マスコミ各社はどのように情報を集め、報道しているのかを読み比べる!

とても同じ日に発売された新聞とは思えない正反対の論調

 9月16日付の夕刊紙2紙は、実に対称的な見出しを1面に打った。

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日刊ゲンダイ(左)、夕刊フジ(右)の一面

「山口組 抗争集結」(日刊ゲンダイ)
「緊急声明 山口組脱退派を糾弾」(夕刊フジ)

 抗争は収まるのか(というか、そもそも抗争は発生していないのだが)、それとも非難の応酬がはじまってしまうのか、まさに正反対の論調だといっていい。2紙はどのような理由があって、こうまで真反対の結論にいたったのだろうか。まずは2紙の報道を詳しく見ていこう。

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日刊ゲンダイの紙面

 日刊ゲンダイは、9月1日に開かれた六代目山口組の定例会で全直参に配られた山口組六代目司忍組長の手紙の中にあった「流言飛語に惑わされず、軽挙妄動を慎むように」という一文を引き、山口組は抗争を望んでいない、という論調で記事を構成している。さらに9月12日に名古屋市で開かれた三代目弘道会(名古屋市)の定例会に稲川会ナンバー2である内堀和也理事長が立ち会ったことや、「双方の山口組が、人集めをはじめた。過去に処分されたOBの"人買い"合戦を猛烈に展開し始めている」という地元関係者の証言などを交え、六代目山口組と神戸山口組の対立は武力抗争ではなく、暴力団社会における正統性やマンパワーの勝負に移りつつある、と結論づけている。

 先日、本サイトでは日刊ゲンダイの報道の無内容さを指弾したのだが、(「どうも日刊ゲンダイは山口組に抗争を起こしてもらいたいらしい」リンク)、それとはうってかわって慎重さが目立つ記事だと言っていいだろう。

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夕刊フジの紙面

 一方、夕刊フジは「道を誤った者達が是非を糺されるのも時間の問題」という"山口組初の公式メッセージ"を大きく取り上げている。"山口組初の公式メッセージ"にはほかにも「(離脱派が神戸山口組を自称することは)余りにおそまつな行為であり、それがまかり通れば、それは任侠人とは程遠いものだ」「殆んどの人間が道を誤った親方を見限って脱退している事を見ても、いかに行為が誤っているかは歴然である」などと厳しい言葉が並べられており、ここだけ切り取れば、六代目山口組からの激しい"口撃"がはじまったようにも見える。

 だが、この"山口組初の公式メッセージ"なるサイトは六代目山口組が運営していると決めつけてしまうのは、いくらなんでも乱暴である。この「任侠道」なるサイトのどこにも〈山口組公式〉の表記はなく、アドレスからWhois情報を洗ってみても、作成者の名前すらどこにもない。

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夕刊フジが"山口組公式サイト"だとするホームページ(リンク

 確かに山口組内部の者にしか手に入りにくいような動画はアップされているが、根拠はそれだけなのである。ネットの掲示板ならそれだけの根拠で書き込みしてもいいだろうが、社会の公器たる新聞がネット情報だけで、したり顔にヤクザ社会を語るのは恥ずかしすぎるのでぜひやめていただきたい。

 だが、万が一ということもある。もしもこのホームページが夕刊フジの言うとおり"山口組公式サイト"であったならば、本サイトはいつでも謝罪させていただく所存だ。ただ謝罪はするが、同時に「天下の山口組が、公式サイトをなにも海外の無料レンタルサーバーなんかに設置しなくてもいいじゃないですか」とだけは言わせていただきたい。


(R-ZONE編集部)