>  > 「声が小さかった」と弟子の股間を金づちで殴った熊ケ谷親方に元極道が苦言を呈する
元極道の異色作家・沖田臥竜のニュース解説  「プロ」はニュースはこう読む!

「声が小さかった」と弟子の股間を金づちで殴った熊ケ谷親方に元極道が苦言を呈する

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「下半身を狙われた」 金槌でも暴行 熊ケ谷親方(リンク

「下半身を狙われた」 金槌でも暴行 熊ケ谷親方
テレ朝news (2015/09/03 11:55)
  大相撲・宮城野部屋の熊ケ谷親方が付き人の男性を金属バットで暴行したとして逮捕された事件で、金づちでも暴行していたとみられることが分かりました。

 熊ケ谷親方こと山村和行容疑者(45)は7月の名古屋場所の最中に、滞在先の部屋でスケジュール管理などを行う付き人の男性(当時30)の腰などを金属バットで数十回殴り、けがをさせた疑いが持たれています。熊ケ谷親方は「声が小さかった」などと容疑を認めています。その後の捜査関係者への取材で、男性が「金づちでも殴られた」「傷が目立たない下半身を狙われた」などと話していることが新たに分かりました。警視庁は、日常的に暴行があった可能性があるとみて調べています。


"いい人"と"暴力"が両立してもおかしくない


「下半身を狙われたちゃった、うふっ」と聞けばついつい、いやらしい話を想像してしまいそうだが、さにあらず。狙ってきたのが金槌だから目も当てられない。

 しかしながら流石、日本の国技とまで呼ばれている角界の親方の一人である。逮捕されたというのにちゃんと「熊ヶ谷親方」と呼ばれている。綺麗な顔をして、いつもはしれっと酷い事を言ってのける女性ニュースキャスターまでちゃんと「熊ヶ谷親方」と呼んでいる。

 これが暴力団の親方だったら、そうはいくまい。

 いくら、組長や会長であったとしても「◯◯組長、◯◯会長」なんて呼ばない。「◯◯組組長◯◯コト沖田臥竜容疑者」と表記されるはずである。

 本来ならこの親方も「宮城野部屋親方、熊ヶ谷コト山村和行容疑者」としなければ平等ではない気がするのだが、テレビ局も角界には遠慮しているのだろうか。

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写真はイメージです

 話は変わるが、相撲の世界のしごきを暴力として扱うのは、難しくもあるだろう。なぜなら、しごきも伝統のうちだからである。

 伝統とは華々しいものばかりではない。そういう表舞台に決して映らない、泥を噛むような思いがあるからこそ、伝統になっていくのである。

 それをしごきととるか指導ととるかは本人の価値観に委ねられるが、それでも金属バットはいけない。ましてや金槌は完全にアウトだ。いくら、力士とはいえ、漫画の世界の超人とはちがう。生身である。そんなもので殴ったら、死んでしまうぞ。

 熊ヶ谷には──失礼。熊ヶ谷親方には、被害者の力士に対して殴りグセがついてしまっていたのではないか。

 医学界で発表されているかどうかしらないが、人には"殴りグセ"というのが存在する。

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写真はイメージです

 誰に対してでも暴力を振るってしまう、というのではなく、四六時中一緒にいる者に手を出し始めると、それがクセになってしまい、その者に対してのみ暴力を振るってしまうのだ。「周囲からは"いい人"と思われていたのに、家庭では妻にDVを繰り返していた男」というのがそれだ。こういった男は外では仮面をかぶっていたのかというと実はそうではなく、"いい人"でありながら、同時に妻だけはなんのためらいなく殴れる男なのだ。被害者からすれば、迷惑この上ない話なのではあるが......。

 もっとも熊ヶ谷親方に殴りグセがあったのかどうかは、今の報道だけでは私にはわからない。が、釈放されたあとは医師のカウンセリングは受けさせるべきだろう。

 角界のしごきが問題視されるたびに、騒ぎ過ぎではないかと思う面もなくはないが(それでも金属バットや金槌はいけない)、ただ、ゆとり世代には体罰という教育方法は合わないということをそろそろ指導者たちは認識したほうが良い。もちろん、それは角界に限った話ではない。

 そうでなければ、いろいろな業界で指導者が捕まってしまっても、今の時代なら全然おかしくない。




沖田臥竜
兵庫県尼崎市出身。日本最大の暴力団組織二次団体の元最高幹部。前科8犯。21歳から29歳までの8年間服役。その出所後わずか半年で逮捕され、30歳から34歳までまた4年間服役と、通算12年間を獄中で過ごす(うち9年間は独居)。現在、本サイトで小説『死に体』を好評連載中。