>  > 前科も一目瞭然? マイナンバー制導入でヤクザ社会はどう変わる!?
山口組分裂の原点を探る! 日本のヤクザ社会に今、何が起きているのか!?

前科も一目瞭然? マイナンバー制導入でヤクザ社会はどう変わる!?

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誰がための制度なのか

 10月からスタートするマイナンバー制度について、「内容を知らない」とする回答が52%と半数を超え、「政府が制度について国民に十分に説明していると思わない」人が96%に達していることがわかった(8月9日、読売新聞調べ)。
 読売新聞社は「国民の理解をいかに広げていくかが、政府の課題となりそうだ」としているが、今そんなことで大丈夫なのだろうか。

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「マイナンバー社会保障・税番号制度」内閣官房HPより(リンク

 公式サイトによると、住民票のある国民一人ひとりに12ケタの番号を割り振られたことを通知する「通知カード」が郵送され、そのカードを市区町村の窓口に持って行くと、「個人番号カード」が交付される。

 とはいえ、このカード単体だけでは使えず、本人確認のための運転免許証などが必要になる場合もあるという。ネット上でも「イミない」「税や社会保険の徴収などで管理を強めたいだけ」「年金のように情報漏洩が心配」「住基ネットの二の舞で、浸透しない」など批判ばかりが目立ち、いい話はまったく聞こえてこない。また、「過去最大規模の郵送案件」となるため、郵便関係のトラブルの可能性も指摘されている。

 さらに、政府は「税と社会保障」のためとしているが、マイナンバー法(行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律)の付帯決議で「利用範囲を民間利用に広げる場合」には「国民の意見に耳を傾けること」としている。

行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律案に対する附帯決議
(平成二十五年五月二十三日参議院内閣委員会)

http://www.sangiin.go.jp/japanese/gianjoho/ketsugi/183/f063_052301.pdf

 これがかなりあいまいで、広範囲に解釈できることから、「『民間利用』の名目で、逮捕歴はもちろんクレジットカードの利用状況やサラ金の借金、コンビニの利用内容まですべて把握されることになります」(都内の弁護士)と懸念する声は少なくない。

「マイナンバーで儲かるのは、対応のソフトウェア開発やその周辺の業種だけやろ。大半の企業は迷惑でしかない。ウチもかなり迷惑。ヤクザはやめてから何年経っても『ヤクザ』やから、把握されることも覚悟しないと」
元ヤクザで、都内で不動産業を経営するAさん(40代)はこう嘆息する。

「オレは暴排とは関係ナシに親分が死んだ時に足を洗って15年経つから、一応法的にはカタギやけど、マイナンバーは怖いし、さらに悲惨なのは現役。今のヤクザは行くところがなくて、ホンマ往生しとる。これからは切羽詰まったヤクザの犯罪が増えると思う。税金を使ってナニやってんのか。呆れるわ」

 マイナンバーは、国民にはメリットがまったくないどころか、犯罪増加の原因ともなるかも? 先が思いやられる。(2015年8月11日公開)

(取材/文=熊野水樹)