>  > 組長が引退できない理由
山口組分裂の原点を探る! 日本のヤクザ社会に今、何が起きているのか!?

組長が引退できない理由

この記事のキーワード:
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

次の目標にむかってイキイキ老後

 70歳過ぎまで現役を続けたこの人物は、所属する組織の古参幹部のひとりであり、他の古参幹部たちはその組織の組長よりも勿論みんな年配で組長よりもキャリアも長いという連中が揃っており、この人物はそんな古参幹部たちのまとめ役だった。さらに若手幹部や若手組員の殆どが長期服役中という状態が続いており、古参幹部のまとめ役という責任から体力的に引退したくてもそうするタイミングがなかった。高齢を理由に先に引退した古参幹部もいたが、自分的にはその時期がくるまで粘ろうと決めていた。

 その時期とは、約18年間の長期服役をつとめているとある幹部が出所する時期の事。先日、その幹部が約18年という長期服役から帰ってきた。そして、組の要職に復帰した。ヤクザに時代は関係ないという精神の持ち主なので、時代の変化にとまどう事なく見事に復帰した。そして、長らく現役をつとめたこの人物は穏やかに引退をした。

 引退したからといって急に生活スタイルが変わるものでもないが、この人物の引退後の人生の目標は「現役時代に自分とトラブルとなり現在逃亡中の相手方を見つけ出して、殺す事」だそうだ。

 渋い。渋すぎる。

 どこらへんが引退生活なのかさっぱり分からないが、引退した現在はその目標に向かって生きていくとの事。引退したのに困難極まりない目標を掲げるこの人物を見ていると、なんとなく、ヤクザは職業ではなく生き方だという感じがした。(2015年1月23日公開)


(取材/文=藤原良)

組長.jpg

暴力団といえども社会構造の変化と無関係ではいられない(写真はイメージです)