政界に進出していった警察官僚
なお、この事件にはいくつかの、ささやかな後日談がある。
ひとつは衆議院の予算委員会での出来事だ。答弁に立った当時のK防災担当相(青少年育成推進本部副本部長も兼任)がこの事件について「この少女4人も加害者か被害者か分からない」と述べたのである。つまり被害者の女子小学生が加害者である可能性がある、ということで、これほどまでにあからさまな暴言を立場ある政治家が吐くということは、K防災担当相(当時)の頭がよっぽどアレな可能性もなくはないが、「そうとも思える」なんらかの情報を持っていたと考えるほうが自然だろう。
また、この事件で指揮を執ったと噂されるU警察庁次長は翌年、警察トップの警察庁長官職に抜擢、さらに08年には政界に転じ、内閣官房副長官まで登りつめることとなる。政治家たちはなぜ彼を重用したのか、それはUが政治家のスキャンダルを数多く握っていたからではないか、といううがった見方をするマスコミ人も少なくない。もちろん、そのスキャンダルの中に、この「プチエンジェル事件」が含まれていることはいうまでもないだろう。(2015年1月21日公開)
(取材/文=R-ZONE編集部)

一瞬、加熱した報道だったが、なぜかすぐに下火に......