>  > ヤクザ史に残る伝説的抗争事件の真実
山口組分裂の原点を探る! 日本のヤクザ社会に今、何が起きているのか!?

ヤクザ史に残る伝説的抗争事件の真実

この記事のキーワード:
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 ある地方都市で起きた暴力団抗争。その手口はヤクザ抗争史に残るべきほどのあざやかさだった。


狭い街で起きた顔見知り同士の抗争

地方都市.jpg

舞台となったのは、ある地方都市だった。(写真はイメージです)

 もともとこの地域に古くから根を張るA組の組員が、付き合いのあった別のB組の組員とささいなトラブルを起こし、A組の組員がB組の組員を刺殺する。これに対してB組が報復(カエシ)を行った、というのがこの抗争劇の発端だった。

 この地域は地方都市という事もあって、人の流出入はさほどなく、タクシーに乗ったら運転手が同じ高校の卒業生だった、なんてこともめずらしくはなかったという。それは不良業界も同じで、A組とB組というふうに別々の組織であっても、組員同士は中学の同級生だったり、昔、こいつの妹と俺の後輩が付き合っていたとか、使っている車屋が同じだったりと何かと繋がりがあるのが日常化していた。

 そんな状況下であっても、組同士の抗争が発生する時はある。

 理由は単純だ。A組とB組は別々の組織だから──ただそれだけのことである。ただそれだけのことで、ときには殺しあうのが、暴力団員という生き物なのである。そして知った者同士でケンカをしたら、相手の手口も知っているし、隠れ場所もお互い把握しているので、やりやすい面もあればやりにくい面もある。過去の抗争ではこのパターンが結構あり、日頃の付き合いもあって身の振り方に困ってしまう組員も少なくなかった。

 だが今回、B組のとった手段は、そののち長く業界中に語り継がれるほど、画期的なものであった。