指定暴力団山口組(総本部・神戸市)ナンバー2の高山清司元被告(66)が24日、大阪拘置所に収監された。
あんまり僕はこの業界詳しそうで詳しくないんですが、高山の若頭と言えば、司組長の6代目体制を築くために山口組を再編成された印象があります。歴代の大物組長をバンバンクビ(業界的には破門や除籍って言うみたいです)にして勢力交代(世代交代)をして山口組の新体制を築かれたようです。それは金権体制とも傘下の組長からの反感を買ったとも聞きます。古くからある業界は年功序列の風習が強いものですが、この業界(ヤクザの)もその最たるものだと思います。それを容赦のない人事体制で先輩組長から歴代の大親分までクビにしちゃうんだから良きにしろ悪しきにしろ大したものだと思いました。
<憚りながら (宝島社文庫)>
その辺は『憚りながら 著 後藤忠政』(宝島社)の中で、高山の若頭の人事体制に不満を持って定例会に参加せずに除籍処分となった時に、「大義が無かった」と本家に反旗をひるがえすことをしなかった元後藤組組長の心情から当時の状況が伺えます。いわゆる直系組長大量処分事件です。
徹底した排除によって新体制を築く反面、他団体との友好関係、特に05年にあった国粋会のM&A(山口組の傘下として二次団体に入れた)も企業買収のようで面白かったです。
この業界でも友好的か敵対的か、若しくはホワイトナイトのように他団体を買収するような時代の先駆けを感じました。
今年で山口組は生誕100周年を迎えます。高山の若頭はもしかするとさらに100年続く山口組の礎を築こうとしていたのかもしれません。
果たして生きて服役を全うできるのか?10年後のこの業界(ヤクザ)にも大きく関わってくることなのかもしれません。(2014年11月28日公開)
(文=工藤明男)