出るとウワサのホテルでふたたび
皆様、ごきげんよう。SMを生業とし十余年、今日も今日とてM男(たまにM女も)の身体にムチを打つ女王、イライザ・ロイヤルです。
まだまだ残暑が厳しいわね。
夏といえば怪談ということで、今回は私自身が体験したSM怪談の第二弾を書かせていただくわ。
港区某所の老舗SMホテル。
窓はなく、四方すべてを鏡で囲まれた室内。
ベッドにうつぶせで寝転がる私。
マゾが全裸に首輪を装着した状態で、私の足元に待機する。
マゾの仕事は、私のかかとの手入れ。
うとうととベッドに沈む私の足を持ち、ヤスリをかけていくマゾ。
その日はなんだか身体がだるく、やたらと眠かった記憶が。
ぼんやりとした頭でふと前を見ると、スネ毛を生やした男の足が。
『ずいぶん変な体勢で作業をしているのね』。
ぼんやり思いながらまどろみの時間は続く。
「お手入れ終了いたしました」。
マゾの報告を受け、起き上がった私は戦慄したわ。
マゾはずっと私の足元で作業をしていたので、うつぶせの私の視界に入ることは絶対にないはず。
鏡に映りこんだというわけでもない位置だったし。
あーあ、見ちゃったわ...。
マゾの仲間意識は生死を越える
それをマゾに伝えたところ、それに対する返答がまた独特で。
「まあ、たとえオバケだとしても大丈夫ですよ! M男さんの霊なら絶対に危害をくわえてこないと思います」。
なんだかよくわからない理論だけど、恐怖するのもシャクなのでそれで納得することに。
無縁マゾを供養してやるわ
全裸に首輪という奴隷らし過ぎる姿で「調教に耐えたご褒美をいただく前に絶命してしまったM男さんですかねぇ...」なんて言うものだから、供養もかねて、目の前のマゾに対しロウソクを大量に使って責めてみたわ。
見知らぬ野良マゾの成仏を祈る女王。
もはや菩薩よ!菩薩!(勝手に自画自賛)
次回もSMプレイに関するあれやこれやを書かせていただくので、どうぞよろしくね。
成仏してね!
イライザ・ロイヤル プロフィール
学生時代よりSMに興味を持ち、プライベートで個人奴隷を所有。現在はクラブでプレイをするかたわら、ショウ、DVD、TV出演など、女王として精力的に活動中。雑誌でのコラム連載や、パンクバンドを主宰し音楽活動に勤しむ等、活動は多岐に渡る。
ブログ http://ecodamned.at.webry.info/