>  > 埼玉県川口市のアパートで祖父母を殺した当時17歳の少年の控訴審が終わった
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埼玉県川口市のアパートで祖父母を殺した当時17歳の少年の控訴審が終わった

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祖父母への強盗殺人事件、二審も少年に懲役15年(リンク

祖父母への強盗殺人事件、二審も少年に懲役15年
朝日新聞DIGITAL 2015年9月4日19時25分
  埼玉県川口市のアパートで祖父母を殺害して金品を奪ったとして強盗殺人などの罪に問われた少年(19)の控訴審で、東京高裁(秋葉康弘裁判長)は4日、懲役15年とした一審・さいたま地裁判決を支持し、弁護側の控訴を棄却した。

 高裁は「母親から少年に強盗殺人の指示があった」と認めたものの、「極めて重大な犯罪で、量刑を見直すには至らない」と指摘し、「刑が重すぎる」という弁護側の主張を退けた。

 判決によると、少年は17歳だった昨年3月26日、アパートで暮らす祖父(当時73)と祖母(当時77)を包丁で刺すなどして殺害し、母親=強盗罪などで服役中=と共謀し、現金約8万円などを奪った。

 昨年12月の一審判決は「母親から強盗殺人の指示があった」とする少年側の主張を退けたが、高裁は「『殺害を指示していない』との母親の証言は不自然だ」と判断した。


殺した子供が悪いのか、殺人をそそのかした母親が悪いのか


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写真はイメージです

『ホームレス中学生』をはるかに凌駕する彼の人生は凄まじい。

 息子に強盗殺人の指示をするという支離滅裂な母親に育てられ、それでもそんな母しか頼るべき存在を見出せなかった少年の家庭環境に、汲むべき事情を見ての一審支持であろう。

 本来、刑法上、強盗殺人には無期か死刑の選択肢しかない。

 あくまで相場だが、この罪名で1人殺めれば無期となり、2人もしくはそれ以上なら死刑となるのが通例だと思われるが、彼の場合、当時17歳という事と複雑極まりない生い立ちが考慮されたようだ。

 17歳といえば未成年に違いないのだが、家を飛び出してどこかで働く、という道だって探せば探せたかもしれない。だが、それを私のような赤の他人がいうのは、あまりにも短絡的過ぎる気がしてしまう。精神的にまだまだ未熟で、危うい年頃なのだがら......。

 だが、少年の弁護士に対しては、弁護のやり方に疑問を感じない事もない。

 なぜ、弁護士は控訴したのだろうか。細かい事情はわからないが、それでも被害者の祖父母が殺されてしかるべきほどの悪行を働いていたとは到底思えない。そして祖父母の命を奪ったのは他ではないこの少年なのだから、有期刑になったのであれば弁護士は控訴はするべきではなかった。

 その上で与えられたチャンスを無駄にする事なく、贖罪していけばよかったのではないのか。それが、故人への供養にも繋がると私は思うのだ。

 一方、強盗罪のみですでに服役中の母親だが、かりに罪に問われなかったとしても、その責任は少年より果てしなく重い。

 もしこの母親が金よりも少年の事を少しだけでも考えていたら、今回の惨劇は生まれなかったはずだ。

 この母親が、両親2人の命を奪い、子供の人生を破滅させと言っても言い過ぎではないだろう。

 少年が祖父母宅から奪った現金は8万円。わずか8万円だ。この8万円のおかげで自らの人生も狂わし、2人の犠牲者まで生んだのかと思うと惨憺たる思いがする





沖田臥竜
兵庫県尼崎市出身。日本最大の暴力団組織二次団体の元最高幹部。前科8犯。21歳から29歳までの8年間服役。その出所後わずか半年で逮捕され、30歳から34歳までまた4年間服役と、通算12年間を獄中で過ごす(うち9年間は独居)。現在、本サイトで小説『死に体』を好評連載中。