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俺の、最後の獄中絵日記 第194回

虫VS人間なんてテレ東の映画の中だけの話だと思ってたよ

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前回までのあらすじ
2012年10月、覚醒剤の譲渡や使用などで懲役二年四月の刑をくらい月形刑務所で服役中だった後藤武二郎は、ある日、たまたま目にした職業訓練募集の張り紙に深く考えず応募したところ、まさかの当選。住み慣れた北海道を離れ、九州は佐賀少年刑務所へ移ることになってしまった。


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「ほっときゃ治る」って言われてもナァ


2013年(平成25年)7月21日

テレビを観ていたら『あなたの身近な危険生物』なんて特集をやっていて、刺されたら重体のホッキ貝やフグの毒と同じ猛毒で死亡例も多いヒョウモンダコが日本上陸なんて話題の中に、今の俺たちの最も身近な敵、通称"やけど虫"ことアオバアリガタハネカクシの事もやっていた。

やっぱり危険なのだ。

この虫は消灯になる頃に、まるで蚊が飛んできたぐらいの軽いノリで現れるのだ。

しかも、なぜか窓際で寝ている俺のところばかりに出没する。

しかしゴキブリをはじめ各種昆虫嫌いの俺は奴らが体に触れたら敏感に反応するし、近くにいるだけで殺気を感じるので、今のところ被害はまだない。

ゆうべCADの同期で、独居にいる奴が「やけど虫にやられた」と鼻の脇を示して言った。

確かに赤くただれている。

やけど虫にやられた時はすぐに職員に報告しないといけないことになってるので、本人がオヤジに申し出ると医務課のオヤジがすっ飛んできた。

すると医務課のオヤジいわく「なんだよ! こりゃただのヘルペスだろうが。こんなの何もしないほうがいいんだよ。アセモかカユミ止めの薬をもらって塗っとけ。それで、もしひどくなったら塗るのやめろ」

すげー適当じゃない?

刑務所なんてこんなもんだと知ってたけど、さすがにこれは適当すぎるだろう?


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