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俺の、最後の獄中絵日記 第197回

獄中、懲役用語にも色々面白いのがあるんだよナ

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前回までのあらすじ
2012年10月、覚醒剤の譲渡や使用などで懲役二年四月の刑をくらい月形刑務所で服役中だった後藤武二郎は、ある日、たまたま目にした職業訓練募集の張り紙に深く考えず応募したところ、まさかの当選。住み慣れた北海道を離れ、九州は佐賀少年刑務所へ移ることになってしまった。


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前々から判ってたはずなのに

2013年(平成25年)7月24日

飛ぶ、飛ばれる。

なんと言ったらいいのかナ。

殴る、殴られる。
やっつける、やっつけられる。
シメる、シメられる。
...要するに喧嘩だな。

非常ベルをオヤジに押され、連行されても仕方がないといった覚悟の上でやれるところまでぶっちめてやる。
といった勢いのことを言う"懲役用語"かナ、これも。

昨日の朝礼でオヤジが夜中に本を読んでて注意された俺の部屋の若いのを名指して皆の前で叱り、
『朝の読書は禁止にしてくれと上に相談するからナ』と言った。
そして今日の朝礼で『雑居に関しては朝の読書は禁止となった』と告知。
一日でそんな事が決まるはずもないので前々からそうなる事は判っていたのだろうが、
人の悪い担当の言い方はまるで注意された若いのが原因のような流れで話をするから面倒な事に発展する。

この朝の読書は静かな上、意外と時間もある事から本を読むには良く頭に入るうってつけの時間だった。
この時間を取り上げられてしまった雑居の面々はすぐ元の刑務所に帰る訓練生のくせに
余計な事しやがって...と注意された若い奴に白い目を向ける事になる。

勿論、全責任がそいつひとりに有るような雰囲気にしたのはオヤジだ。
オヤジはそれを判っているのかいないのか、運動の時間に若いのは雑居の人間ひとりひとりに頭を下げて謝っていると
またそいつを呼びつけて、
『コルァ...。何をお前はペコペコしとんのじゃあ!』と怒鳴りつけている。

さんざん怒鳴られ戻って来れば、同囚から『お前飛ばれるぞ』と脅かされ、彼は踏んだり蹴ったりだ。
彼もやっちまったよネ。

自分の蒔いた種だから仕方はないが、でも今この場で誰も来ないのなら飛ばれる事もないでしょ。
これが甲府、府中ならすぐに飛ばれてるから。

しかしこの件では担当オヤジの性格の悪さが際立ったナ。


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