>  > 元極道が微苦笑「よかったなあ山下、きっと"中"では重宝がられるわ」
元極道の異色作家・沖田臥竜のニュース解説  「プロ」はニュースはこう読む!

元極道が微苦笑「よかったなあ山下、きっと"中"では重宝がられるわ」

この記事のキーワード:
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

テレビ、ラジオ、新聞はかならずしも事実を報道しているとはかぎらない。それは「嘘」を伝えているということではなく、都合の悪い情報をあえて伝えないことで世論をある特定の方向に誘導しようとしている可能性もある、ということである。そこで過去に何度もテレビ、ラジオ、新聞で「報道された側」(笑)であり、報道と事実のギャップを身を持って知っている男でもある元ヤクザ、現在作家の沖田臥龍に、「ニュースの読み方」を指南してもらう!

間男?かもしれない男の腹を包丁で

okita_0807_01.jpg

「妻との関係問いただす」 男性の腹を包丁で... テレ朝News(リンク

「妻との関係問いただす」 男性の腹を包丁で...
テレ朝News (2015/08/04 10:33)
 東京・練馬区のマンションで、42歳の男性の腹などを刃物で刺して殺害しようとしたとして、33歳の男が逮捕されました。男は「男性と妻との関係を問いただすために行った」と供述しています。

 塗装工の山下泰均容疑者は3日午後8時半ごろ、練馬区のマンションの一室で、42歳の男性の腹などを包丁で刺し、殺害しようとした疑いが持たれています。警視庁によりますと、男性は自ら「腹を刺された」と119番通報をして病院に搬送されましたが、重傷です。山下容疑者は現場から逃走しましたが、その後、午後11時すぎに、知人の男性と警察署に出頭してきたということです。取り調べに対し、山下容疑者は「妻と男性の関係を問いただすために行ったが、男性の態度に腹が立った。2回ほど刺した」と容疑を認めています。警視庁が詳しい経緯を調べています。

 人の心──とくに男女間の気持ちのもつれに「暴力」という力技を選択肢として選んでしまった場合、必ずこの様な修羅場がついてくる。

 その悲劇にいつも泣かされるのが、残された子供達だ。この2人には、子供はいなかったのであろうか......。

よかったな、きっと"中"では重宝がられるぞ

okita_0807_02.jpg

写真はイメージです

 仮に山下容疑者の推測通り「浮気」が本当に存在していたのであれば、男として腹の立つ気持ちも判る。相手方を問い質しに行った時に、相手の態度が悪ければ頭にもくるだろう。

「盗っ人猛々しいとはこのコトじゃっ!」的な場面に発展してしまうのも理解できなくはない。

 それでも、である。実際に浮気があったとしても、包丁で刺してはいかん

 私の身近で、こういう事件が実際にあった。

 そう昔の話ではないので少々ぼかして書くが、ある小金持ちだった男の話である。

 その小金持ちだった男には愛人がいた。愛人がいながら、家庭のほうも大切にしていたようで、本妻と暮らすための家も、愛人と恋愛中に購入している。

 その購入間もない新築に、乗り込んできた愛人が、小金持ちだった男のほうではなく、妻のほうを刺したのだ。

 そして、塗装工の事件同様、刺された妻が110番し、殺人未遂事件で逮捕された訳だが、後日談は、果たしてどうなったか。愛人はもちろん刑務所へと送られたのだが、残った2人は、それで別れるコトなく元のさやにおさまり、今も一緒に暮らしている。

 これが事実である。いくら塀の中から愛を叫んでも、正論を叫んでも、シャバにいる者には絶対に勝てないのだ。

 ただ、修羅場となった新築物件はすぐさま売りに出されたのだけれども、いわくつき物件としていまだ買い手がついていないそうだ。確かに「愛人が本妻を刺した家」を何千万円も出して購入しようというものずきは少ないだろう。いくら「被害車は死んでないから、大丈夫です」と言われても、「なるほど! それなら買わせてもらうよ」とはなかなかならないのも判る。

 話を塗装工に戻そう。

 塗装工の場合、事実がどうであれ刑務所行きは免れないだろう。だが、せめてもの慰め?となるかどうかしらないが、どこの刑務所も手に職を持つ初犯を重宝してくれる。とくに塗装工を探している施設は多い。上手くいけば、一般の生産工場に配役されずに、シャバでつちかってきた腕を生かした「職場」を与えてもらえるかもしれない。

 もっとも、シャバでいくら稼いでいたかしらないが、"中"では最初の「お給料」が一ヶ月800円程やけどな......。




沖田臥竜
兵庫県尼崎市出身。日本最大の暴力団組織二次団体の元最高幹部。前科8犯。21歳から29歳までの8年間服役。その出所後わずか半年で逮捕され、30歳から34歳までまた4年間服役と、通算12年間を獄中で過ごす(うち9年間は独居)。なお、沖田の処女小説は本サイトで近日連載開始。乞うご期待!