>  > 元極道が憤激「人を殺してみたいのなら組事務所突っ込んでヤクザ者狙わんかい」
元極道の異色作家・沖田臥竜のニュース解説  「プロ」はニュースはこう読む!

元極道が憤激「人を殺してみたいのなら組事務所突っ込んでヤクザ者狙わんかい」

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テレビ、ラジオ、新聞はかならずしも事実を報道しているとはかぎらない。それは「嘘」を伝えているということではなく、都合の悪い情報をあえて伝えないことで世論をある特定の方向に誘導しようとしている可能性もある、ということである。そこで過去に何度もテレビ、ラジオ、新聞で「報道された側」(笑)であり、報道と事実のギャップを身を持って知っている男でもある元ヤクザ、現在作家の沖田臥龍に、「ニュースの読み方」を指南してもらう!

少なくとも結婚を間近に控えた娘さんを殺すなやボケ!

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女性殺害容疑の少年「誰でもいいから殺したかった」TBS News"i"(リンク

女性殺害容疑の少年「誰でもいいから殺したかった」
TBS News"i"(04日11:31)
 3日、北海道音更町で31歳の美容師の女性が殺害され、同じアパートに住む19歳の少年が殺人容疑で逮捕されました。2人の間に交友関係はなく、少年は「誰でもいいから殺したかった」などと話していることが、警察への取材で分かりました。

 この事件は3日、音更町のアパートで起きた火事で、焼け跡から首や胸などを刃物で刺された美容師の金野恵里香さん(31)が遺体で見つかったもので、上の階に住む会社員の19歳の少年が殺人の疑いで逮捕されました。

 同じアパートに住む2人に交友関係はなかったとみられ、金野さんは来年、結婚を控えていたということです。

 「近いうちに結婚する予定だった」(近所の人)
 「(恨まれるようなことは)それはない。それは絶対あの子にはない」(近所の人)

 これまでの調べに対し、少年は「誰でもいいから殺害したかった」などと話し、金野さんの部屋に火をつけたことをほのめかす供述もしていて、警察は犯行の動機を調べています。

 動機について「誰でもいいから殺したかった」というクズに限って必ず女性や子供という弱い立場の人達を狙っている

 裁判すら始まっていない現段階で軽はずみな判決を予測するのは軽率かもしれないが、私は十中八九「死刑」以外ないと予想している。

 放火をほのめかす供述をしているとTVで言っていたが、刑法上、放火殺人は「無期もしくは死刑」。否が応でも警察検察サイドは放火殺人で起訴し、裁判に上げる腹づもりであろう。

 ただこの男の場合、年齢が19歳ということもあって、警察での取り調べ期間中に20歳を迎えなければ一度は鑑別所へと移監され、その後、逆送という形となり、そこではじめて成人同様の裁きの場に立つコトになる。このように法廷というところは必要以上に時間をかけたがる傾向があるのだ(それでも、以前に比べれば早くはなったが......)。

 裁判に時間がかかる理由として「慎重な判断」と「真相の解明」が挙げられるのだろうが、この事件に関していえば、もうすでにどちらも終わっているではないか。「誰でもいいから殺したかった」と殺意があったことを真犯人が自白している以上、慎重さは求められていないし、これ以外の何の解明が必要とされるのか。

 いたずらに時間をかけるから裁判の道中で知恵が入り、言うことなすコト二転三転して、次第に保身に走っていくのである。

 殺された女性の方は、来年に結婚を控えていたという。それを「誰でもいいから殺したかった」という理由だけで殺されたのだ。火を放つ放たない以前に、もうこの男に生きていく資格は皆無であろう。私はそう思う。

死刑にも並と特上があってエエんちゃう?

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警察に連行される吉岡(旧姓宅間)守

 あるレポーターが近所の住民に、殺された女性の方についてこう尋ね回っているところをテレビで観た。

「(被害者の女性は誰かに)恨まれるようなことは?」

 不謹慎だろう。

 仕事柄というのは重々承知している。それでも、あまりに無神経すぎやしないか。もしも自分の婚約者が、この被害女性と同じ目にあったとして想像してみてほしい。どうしようもない哀しみと、どうしようもない憤りに身をさいなまれている時に、周囲の人間から「テレビのレポーターが、あなたの殺された婚約者が誰かに恨まれるようなコトしてなかったかって聞き回っていたわよ」と聞かされれば、私ならやり場のない怒りの矛先がそのレポーター、ひいてはそのテレビ局に向きかけかねない。

 百歩譲って、聞き回るのがレポーターの大事な仕事だというなら、せめてテレビ局側のほうで、なるべく被害者の遺族の方々に配慮し、その気持ちを逆撫でするようなシーンだけはカットしたっていいのではないか。なにもその映像を封印しろと言うわけではない。事件を風化させないためにも、いつかは放映すればいい。ただ、なにも事件直後に流さんでもええやないか、と言いたいのだ。

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wikipedia「刑罰の一覧/市中引き回し」より(リンク

 そしてもう一つ。日本の死刑は、刑法第11条で「絞首」と決まっている。なぜか? それは「その方法が一番苦しまずに死ねるから」だと、私が死刑囚を題材にした小説を書くために調べている時に耳にした(もしかしたら、誤りかもしれないが)。

 それが事実ならば、なんとも慈悲がたいお国であろうか。凶悪犯の死に様まで考えて下さっているのだ。そりゃあ、ゆとり世代が誕生するわな。

 しかも、あの池田小学校事件の宅間(吉岡)にさえ、執行間際タバコを一本吸わせている。こういうのを武士の情けというのだろうか? 私はまったくそうは思わない。そのような行為自体、必要ないと思っている。

 極刑とは、人道に背いた凶悪な犯罪に対して歯止めとなりうる役割りがあるからこそ、これだけ世界中から非難を受けても日本では廃止しないのではないのか。だとしたら刑法第11条自体を見直すぐらいのことをしてもいい。通常の死刑判決だけでなく、その上の、もっと苦しんでから死ぬ死刑を設置してたっていいではないか。

 裁判すら始まっていない現在の段階で現判決を決めつけたみたいなコトをいうのは軽率ではあるが、それくらい私はこのニュースに憤りを覚えている。




沖田臥竜
兵庫県尼崎市出身。日本最大の暴力団組織二次団体の元最高幹部。前科8犯。21歳から29歳までの8年間服役。その出所後わずか半年で逮捕され、30歳から34歳までまた4年間服役と、通算12年間を獄中で過ごす(うち9年間は独居)。なお、沖田の処女小説は本サイトで近日連載開始。乞うご期待!