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俺の、最後の獄中絵日記 第183回

これまでの怠惰な人生を変えるチャンスではあるんだよ

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前回までのあらすじ
2012年10月、覚醒剤の譲渡や使用などで懲役二年四月の刑をくらい月形刑務所で服役中だった後藤武二郎は、ある日、たまたま目にした職業訓練募集の張り紙に深く考えず応募したところ、まさかの当選。住み慣れた北海道を離れ、九州は佐賀少年刑務所へ移ることになってしまった。


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頭では理解してんだけど、うまくはいかないよ


2013年(平成25年)7月10日

厳しいよ。さすがに初犯の少年刑務所だよ。

朝、教室の席に着いて座っていると「オイゴトー!背すじ伸ばせッ!」から始まって「エンドー、お前もだッ!」とのべつまくなし誰かしらに怒鳴っているよ、この担当は。

そのあと朝礼が終わって再び席に着くと、エンドー君がまた注意されたものだからオヤジも得意のヒートアップ。

勉強のほうは即中止!

全員並ばされて行動訓練のやり直しだ。

ついでに朝、工場まで来る時の歩き方の悪い者、声の出ていない者、果ては昨日の運動の時に具合の悪くなったあいつまでまたガンガン言われ、今日はずっと「気をつけッ!」「前へならえッ!」「左向け左ッ!」「回れ右ッ!」という行動訓練の一日だったよ。あのクソ担当め!と皆が思ったろうだろうな。

工場内の歩き方、トイレに行く時、ロッカーを開ける時は節度を持てとウルサイけれど担当のオヤジが言った。「どうせやらなきゃならんのだから」というのには実は俺も同感なんだよ。

どうせやらなきゃならないんだから、だったら歩き方ひとつでも他の人がやらなくたって俺は自分ひとりでもキチンとやると決めてやってるんだ。

なのによォ。持って生まれた注意力のなさや気の甘さゆえか、一生懸命やってるつもりなのに怒られちゃうんだよなァ。

まあ、これが俺の現実だ。そろそろ変わらなきゃなァ。


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