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俺の、最後の獄中絵日記 第181回

損したような、得したような

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前回までのあらすじ
2012年10月、覚醒剤の譲渡や使用などで懲役二年四月の刑をくらい月形刑務所で服役中だった後藤武二郎は、ある日、たまたま目にした職業訓練募集の張り紙に深く考えず応募したところ、まさかの当選。住み慣れた北海道を離れ、九州は佐賀少年刑務所へ移ることになってしまった。


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来た(佐賀に)見た(試合を)勝った(それも優勝)

2013年(平成25年)7月8日

府中刑務所じゃ金属バットは凶器にしかならないからナシだったけれど、ソフトボール大会といえばどこの刑務所でも恒例の年中行事だ。

月形刑務所ではやっと外に出て運動ができるようになった3~4回目にはすでに試合だった。

早くしないと9月の頭には運動会もあるので大慌て。

練習もメンバーもじっくりできる騒ぎじゃなかったな。

俺は2~3度グラウンドに出ただけで月形を移送になってしまったけど、こっちではすでに今日、ソフトボール大会の決勝戦だった。

月形と違って雪の無い佐賀なら、ずいぶん前から練習もできてた事だろうね。

試合の結果は我々"電工工場"(CAD、情報処理、電気通信、雑工の合同)が優勝とあいなった。

なんだか知らないうちに終わっちゃった行事で、俺にとっては大事な運動時間を無駄にした一日だったけど、嬉しいことに"行事菜"とかいってチョコパイの兄弟分"ガレットサンド6コ入"が出た。

運動会以外の行事で菓子が出たのは初めてだからビックリ。

少々得した気分の一日だった。

さすが少年刑務所。


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