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シリーズ 達人に訊け 第四回 青島克行

歌舞伎町の最新ボッタクリ事情を新宿区に事務所を構える弁護士の先生に聞きました!

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6月から警察の対応が変わった! ......けど


──最近の歌舞伎町の傾向はいかがですか?

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日テレNEWS24 2015年5月23日配信「歌舞伎町"ぼったくり" 警視庁が対策強化」より(リンク

青島 この6月からガラリと変わりました。

 5月までは被害客が「助けてください」と交番に駆け込んでも、お巡りさんは、「お店の言い分とあなたがたの言い分と、どっちにも味方するわけにいかないから、この場で話し合うしかないね」という感じだったんです。でもそれって結局、警察は何もしませんよと宣言したようなものですよね。だから店側の人間がどんどん増長していって、さっきの土下座事件みたいなことが起こっていたんです。

 それが突然、被害者を助けるように方針が切り替わった。被害客と店員が一緒に交番に行くと、お巡りさんが被害客と店員をバラバラに離して、それぞれから事情聴取して、事情聴取の終わったお客さんは家に帰しちゃうということを急にやりはじめたんです。歌舞伎町交番だけだと人材が足りないというので警視庁からの応援部隊も来て、赤いベストを着て歌舞伎町を巡回したりしています。

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日テレNEWS24 2015年5月23日配信「歌舞伎町"ぼったくり" 警視庁が対策強化」より(リンク

 対応が変わって初日、2日目ぐらいまでは、店の人間とお巡りさんとで、かなりやりあってたらしいです。店のほうは「ふざけるな!」とか、「この損害はどうしてくれるんだ!」とか騒ぐし、お巡りさんのほうでも「いい加減にしないとお前らしょっぴくぞ!」って、かなり強権的に対応したみたいです。

 それから東京弁護士会も対策に乗り出すようになって、交番の斜め向かいに歌舞伎町商店街振興組合の持ちビルがあるんですけど、そこの2階に弁護士が毎晩未明まで詰めて、『歌舞伎町ぼったくり被害110番』を開設しました。

 そういった状況の変化もあって、いままでどおりおおっぴらにやるわけにはいかないというので、しばらく鳴りを潜めている、というのが現在の歌舞伎町ですね。

──ということは、いい方向、健全な方向に向かってきているんですね。

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歌舞伎町商店街振興組合twitterより(リンク

青島 ただ、警察としても、いつまでも応援部隊を派遣しているわけにはいかないでしょうし、歌舞伎町だけに予算も人もつけるというわけにもいかないでしょう。弁護士さんの活動のほうも、場所の提供だけは受けていますがあとは全部ボランティアなので、これが継続的に続くのか、という課題もあるのではないでしょうか。

 気になるのは、最近また私のところに、相談の電話がかかってくるようになったんです。対策が変わった6月にはほとんどなかった電話が、ここのところ立て続けに何本かかかってきています。その電話によると、「交番に行ったのに、当事者同士で話し合えと言われて、助けてもらえなかった」ということらしいんです。もしかしたら、これはまた元に戻りつつあるのかな、という懸念はあります。正直、いまが頑張りどころだと思いますね。