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俺の、最後の獄中絵日記 第174回

九州弁は味があって好きだけど刑務所で聞きたくはなかったネ

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前回までのあらすじ
2012年10月、覚醒剤の譲渡や使用などで懲役二年四月の刑をくらい月形刑務所で服役中だった後藤武二郎は、ある日、たまたま目にした職業訓練募集の張り紙に深く考えず応募したところ、まさかの当選。住み慣れた北海道を離れ、九州は佐賀少年刑務所へ移ることになってしまった。


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なにかにつけ「コラ」「コラ」言われてます

2013年(平成25年)6月29日

「コラ、なんばしよっとか! キサンは」

来たよ。バリバリの九州弁だ。

俺の父親は九州出身だから、小さい頃から耳にしてきた方言だ。

この部屋は新入の舎房だからとくに目をつけられていて、最初が肝心とばかりに、いろんなオヤジからうるさく言われる。

夕食が終わった後、薬を飲もうと立ち上がったら、すかさずパチられた。

流しで洗い物してる2人と合わせて、部屋で立っている人間の3人目になってしまった。

ここでのルールは舎房内で3人以上が立っていてはいけないのだ。

「なにしよるかって聞いとんのじゃ、コラ」と言われ、(そんなに怒らなくてもいいじゃんか......)と思いながらも窓際へ行き腰を落とすという懲役のセオリーに従い、すいませんと詫びるが「コノヤロー、お前名前なんてんだ、コラ!」と廊下中に響き渡る大声で説教はやまない。

さんざん怒鳴り散らされ、帰り際、近くの職員に「なんだこの部屋は」
「訓練生です」
「なんの訓練だ」
「CADです」と聞いてようやく去っていった。

訓練名と名前までチェックされちまったな。

もしかしてあのオヤジ、CADの訓練工場のオヤジじゃないだろうなってヤな予感がしたが......よせよせ、縁起でもねェ。

そんな事になったら大変だ。

だって、ありゃあ相当うるさいぞ

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