>  > 元極道が遠い目で回想「もう二度と痴話喧嘩の仲裁には入らへんで」
元極道の異色作家・沖田臥竜のニュース解説  「プロ」はニュースはこう読む!

元極道が遠い目で回想「もう二度と痴話喧嘩の仲裁には入らへんで」

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テレビ、ラジオ、新聞はかならずしも事実を報道しているとはかぎらない。それは「嘘」を伝えているということではなく、都合の悪い情報をあえて伝えないことで世論をある特定の方向に誘導しようとしている可能性もある、ということである。そこで過去に何度もテレビ、ラジオ、新聞で「報道された側」(笑)であり、報道と事実のギャップを身を持って知っている男でもある元ヤクザ、現在作家の沖田臥龍に、「ニュースの読み方」を指南してもらう!


住宅街で血まみれの全裸女性が保護される

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「千葉で血だらけで全裸状態の女性保護、男が暴行か」TBS news(リンク

「千葉で血だらけで全裸状態の女性保護、男が暴行か」
TBS news 7月21日(火)19時32分配信
 21日午後4時過ぎ千葉市・若葉区の路上で「血だらけの女性が走っている。誰かに追いかけられているようだ」と110番通報がありました。警察などが駆けつけたところ、30歳前後とみられる女性が全裸で顔などから血を流して立っているのが見つかり、治療を受けています。

 「女性が裸で血まみれだった。男の人が女性を暴行している感じだった」(目撃者)

 警察によると直前に男が女性に暴行していたということで、警察は傷害事件として逃走している男の行方を追っています。(以下略)

 おいおいおいおい......110番する前に女の人が全裸で走っていたら、まず助けてやらなければならないのではないか。もしやラッキーと思っていたのではあるまいな。

 目撃証言から状況的に、行方をくらませている男が全裸の女性に暴行を加えていたみたいだが、いまだかつてそういう修羅場ともいえる異様な光景に私自身は出くわしたコトがない(殺害現場には遭遇したコトはあるのだけれども......)。

 しかし残念なのは、その光景を目の当たりした人の中に、男の暴行を制止しようとした勇敢な人がいなかったことである。そうしていれば、行方をくらませた男を取り抑えるコトが出来かもしないし、真相究明にも時間がかからず済んだだろう。それに女性に対する暴行だって最小限に防げたかもしれない。

 どのような理由があって、そのような修羅場を生みだしたのか、男がドロンしている以上、女性の証言だけじゃ解明しにくいだろうが、どんな理由があったにせよ、女性に手をかければ、世間は必ず手を上げた男に眉をしかめる。ましてや、全裸にして手を出せば尚更だ。

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写真はイメージです

 私が現役時代に枝の若い子で、すぐに女に手を上げる者がいた。

 そんなある日のコト。私が本部でソファーに座りテレビで相撲を観戦しているところに、その若い子が挨拶もそこそこに血相を変えて表れてきた。

 本能的に、関わるとロクなコトがなさそうな気がしたので、ムシしようとしたのだが、何故か手には女物のカバンが握られている。

 なおのコト、ムシをきめこもうとしたのだが、そんな心中を察してか、彼は私を指名してきた。

「叔父貴...ちょっとよろしいですかっ」
「むりむりむりむり、絶対むり」

 拒絶する私に、必死に手招きをする彼のあまりのしつこさに根負けしてしまい、しぶしぶ外に出て事情をきくコトになってしまった。すると、今しがた近くのマンションの踊り場で、我がの彼女をしばき上げ、彼女が警察にゆうたる!というので、彼女のカバンを取り上げてきたというではないか。

 確実に強盗だわな

 聞けば、まだ彼女は近くのマンションの踊り場にいるので、警察に言わないように説得して欲しいというのである。

 心底関わるんじゃなかったと思いながらも、その彼をその場に残し、近くのマンションの踊り場に急行するコトにした。すると、彼の言う通り踊り場に彼女は確かにいた............横たわった姿で。

 私は彼女を抱え起こし、泣きじゃくる彼女に、
「おっちゃんがアレのコト怒り上げて、ニ度と手出させへんから、今回だけは勘弁したってくれへんか?」と必死に口説き落とし、その時はなんとか難を逃れたのだが、今度は私が仲裁?に入ったコトで彼女が調子に乗り出してきたといって、また彼女に手を上げてしまい結局、その若い男は獄へと吸い込まれるハメになってしまったのだった。

 話を戻そう。

 その全裸の女性と逃走中の男(?)が男女の関係にあったかどうはしらない。だが、愛のある暴力など、男と女の関係に存在しないと私は思っている。
手を上げるくらいなら別れた方が、お互いの為でなかろうか。

 でないと、今回の事件や、私の上げた実例のような悲劇を再び生み出しかねないからである。




沖田臥竜
兵庫県尼崎市出身。日本最大の暴力団組織二次団体の元最高幹部。前科8犯。21歳から29歳までの8年間服役。その出所後わずか半年で逮捕され、30歳から34歳までまた4年間服役と、通算12年間を獄中で過ごす(うち9年間は独居)。なお、沖田の処女小説は本サイトで近日連載開始。乞うご期待!